見出し画像

90年代の隠れていない名盤、その69(Mogwai)

遂に70回目の更新が近づいた当コーナー、その記念という訳ではありませんが、今回はスコットランドのポスト・ロックバンド、Mogwaiのアルバム『Come On Die Young』を取り上げます。それでは早速レビューに移らせて頂きます。

スコットランドのポスト・ロックバンド、Mogwaiが99年にリリースしたアルバム『Come On Die Young』。1曲目『Punk Rock』から男性(イギー・ポップ)の声に、物悲しいギターのフレーズが被さる、ダークな雰囲気の1曲で、このアルバムは幕を開ける。2曲目『Cody』は、静かなギターとドラムの演奏で始まるナンバー。幽玄なMogwaiの雰囲気が、たっぷり出ているナンバーだ。深夜に車を運転する時のBGMにピッタリだ。3曲目の『Helps Both Ways』は消えいる様なギターから力強いドラムやベースが重なって行く一曲。暗闇で演奏しているようなMogwaiの魅力が発揮された1曲だ。4曲目『Year 2000 Non-Compliant Cardia』は、ゆったりと反復するナンバー。約3分25秒の、当時の彼らのは短い尺の曲だが、バンドならではの魅力は残っている。5曲目『Kappa』は不穏な雰囲気のオープニング、静寂から徐々に盛り上げて行く様なナンバーだ。6曲目『Waltz for Aidan』は、ゆっくり反復するリズム隊に消え入るようなギターが被さるナンバー。7曲目『May Nothing but Happiness Come Through Your Door』は約8分30分の大曲だ。特に派手な展開は無いが、傷口にそっと寄り添う様なMogwai節は健在である。8曲目『Oh! How the Dogs Stack Up』は音が割れているピアノのソロと不穏な状況音が重なるナンバーだ。9曲目『Ex-Cowboy』は印象的なベースで始まるナンバー。ドラム、ギターが入り徐々に演奏を高めて行く。演奏は徐々に高まり爆発する。静寂と爆発を繰り返すのはMogwaiの特性では無いだろうか。10曲目『Chocky』はノイズの様な状況音に冷たくシンプルなピアノが被さる、中盤からバンド演奏が加わるナンバーだ。11曲目『Christmas Steps』は静寂の中、ギターから始まり徐々に演奏が高まりクールに爆発する美しく、力強いナンバーである。楽曲の出来は、このアルバムでも上位だろう。心を打つ素晴らしい曲である。ラスト・ナンバーの12曲目『Punk Rock/Puff Daddy/ANtICHRISt』は不穏な効果音が行き交う小曲。現在も一線で活躍するMogwaiの若き日の鮮烈なドキュメントである。ポスト・ロック好きは、何が何でも聴くべき傑作である。必聴!

以上Mogwaiのアルバム『Come On Die Young』の紹介でした。次回取り上げるアルバムはRadioheadの『OK Computer』を予定しています。よろしくお願いします!

#90年代
#名盤
#ポスト・ロック
#Mogwai

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?