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90年代の音楽好きが2021年のバンドを聴く、その1(Black Country, New Road)

今回はGWの番外編として、90年代の音楽好きが、本年2021年にデビューアルバムを発表した新人バンドのレビューを行うと言うコーナーを短期で行います。1回目は今や話題沸騰のイギリスのBlack Country, New Roadのデビューアルバム『For the first time』を取り上げます。それでは、レビューに移ります。

イギリスの男女7人組Black Country, New Roadが本年21年にNinja Tuneよりリリースした1stアルバム『For the first time』。
軽快なドラムに、印象的なシンセの反復音と
リリカルなギター、メロディアスなサックスの音が重なり疾走する、1曲目の『Instrumental』でアルバムは幕を開ける。
緊張感を伴ったこの曲を聴いただけで、彼らが只者で無いことが分かるだろう。2曲目の『Athens, France』もどこか、ほの暗い演奏と呟く様な歌声が聴ける約6分半の長尺なナンバーだ。長尺でも決してダレないのが、彼らの非凡さを表している。海の様なギターノイズが印象的な3曲目の『Science Fair』、同じくギターノイズから、リリカルなギターのフレーズと共に演奏が立ち上がって行くのが印象的な4曲目『Sunglasses』、女性のメンバーによる清涼剤の様な美しいコーラスが印象的な『Track X』を経て、当アルバムのラスト・ナンバーでありクライマックスでもある『Opus』がスタートする。静寂から演奏が始まり、リズミカルな演奏に転じ、また静寂に戻る、この曲を聴くと90年代に活動したアメリカのバンドSlintのアルバム『Spiderland』を思い出す。静寂と動の部分のリズミカルな繰り返しは、とても力のある演奏で、傑作であるこのバンドのデビュー・アルバムのラストに相応しい。とんでもない新人バンドが現れたものだ、今後の活動を刮目して追って行きたい。

以上Black Country, New Roadの『For the first time』の紹介でした。次回も英の新人バンドのDry Cleaningを紹介する予定です。よろしくお願いします。

#イギリス
#ポスト・ロック
#新人バンド
#BlackCountry,NewRoad

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