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90年代の隠れていない名盤、その59(Sepultura)

最近ヘヴィ・ロックのアーティストの紹介が続く当コーナー。今回もブラジル出身のヘヴィ・ロックバンドSepulturaのアルバム『Roots』を取り上げます。それでは早速レビューに移らせて頂きます。

ブラジル出身のヘヴィ・ロックバンドSepulturaが、96年にRoadrunner Recordsよりリリースしたアルバム『Roots』。アルバムのタイトル名よろしく、バンドのルーツであるブラジルの伝統音楽を大胆に取り入れた1枚である。1曲目『Roots Bloody Roots』は横ノリのヘヴィ・ロックだ。パーカッションの入れ方等にブラジル音楽との融合が感じられる、DNAレベルで、ブラジル音楽とヘヴィ・ロックの融合が成されたアルバムのトップに収録するのに相応しい一曲だ。2曲目『Attitude』はブラジルの伝統音楽で使われる様な不思議な感覚の楽曲でスタートして、バンドによるヘヴィ・ロックに、なだれ混んでいく。緊張感とカッコ良さを兼ね備えた素晴らしいナンバーだ。3曲目の『Cut-Throat』はヴォーカリスト、マックス・カヴァレラの呪詛に様な絶叫が心に刺さる。4曲目の『Ratamahatta』は、ブラジル音楽のテイストがたっぷりのパーカッションの連打から始まりバンド演奏に突入する1曲だ。5曲目『Breed Apart』は切れ味鋭いギター・リフが印象的な緊張感溢れるナンバーだ。6曲目『Straighthate』は印象的なノイズ・ギターで始まり、カヴァレラの絶叫と共にバンド演奏に流れていくナンバー。7曲目『Spit』は疾走感溢れるスピーディーなナンバー。8曲目『Lookaway』はヘヴィな演奏が聴きてを蛇の様に締め上げるスロー・テンポの曲だ。9曲目『Dusted』は不思議な音色の楽器で楽曲が始まり、横ノリのヘヴィ・ロックに突入するナンバー。10曲目『Born Stubborn』はメロディにブラジル音楽のテイストが、たっぷり出た痛快なナンバーだ。11曲『Jasco』はアンドレアス・キッサーの作曲の、アコースティックな弾き語りだ。12曲目『Itsári』はブラジル音楽の合唱から始まり、アコースティック・ギターとパーカッションが重なる、ヘヴィでは無いが印象的なナンバー。13曲目『Ambush』で再び、ヘヴィ・ロックに突入する。14曲目『Endangered Species』は、このアルバムのクライマックスに相応しいスローでヘヴィなナンバー。15曲目『Dictatorshit』はスラッシュ・メタルと言うよりハードコア・パンクな疾走感溢れる高速ナンバーだ。アルバムのラスト16曲目『Canyon Jam』は13分15秒ある長尺ナンバー。虫の鳴る声を収録した状況音をメインにした演奏が行われない隠しトラックの様なナンバーで、この凄まじいアルバムは終わる。ヘヴィ・ロックとブラジルに伝統音楽が融合した名盤である。ヘヴィ・ロックを愛する人、全てに薦めたい傑作である。

以上Sepulturaのアルバム『Roots』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!

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