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90年代の隠れていない名盤、その57(Anthrax)

淡々と更新を続け、57回目を迎えた当コーナー。今回はスラッシュ・メタル界の重鎮Anthraxのアルバム『Attack of the Killer B's』を取り上げます。それでは早速レビューに
移りたいと思います。

ニューヨークで結成されたAnthraxが、91年にリリースした、未発表曲、ライヴ音源、カバー音源などを収録した企画盤『Attack of the Killer B's』。1曲目『Milk (Ode to Billy)』は
S.O.D.のカバー。原曲に比ベ重さも速さも決して劣っていない強力なカバーだ。2曲目『Bring the Noise』はヒットを飛ばしたPublic Enemyとのコラボーレーション。ヒップホップとスラッシュ・メタルの良さが融合した、この手のコラボの先駆者的サウンドと言えるだろう。3曲目『Keep It in the Family』は7分を超えるライヴを収録している。この曲からも軽快にて重厚なAnthraxの魅力が充満している。4曲目『Startin' Up a Posse』は童謡の様なナンバーかと思いきや、終盤で演奏が加速する。
5曲目『Protest and Survive』は英のハードコア・パンクDischargeのスリリングなカバーだ。6曲目『Chromatic Death』は再びS.O.D.のカバー。7曲目『'm the Man '91』はヒップホップのリズムにヴォーカルと言うよりはMCが吠えまくる一曲。8曲目『Parasite』はKissのスラッシーなカバーだ。9曲目『Pipeline』はサーフ・ロックの名曲の刺激てな、高速カバーだ。10曲目『Sects』はハード・ロックバンドTrustのカバーだ。11曲目『Belly of the Beast』は約6分のライヴ音源。攻撃的だが、開放感に満ちたナンバーだ。ラスト・ナンバーである12曲目『N.F.B』は弾き語りと言っていいアコースティックなナンバー。このアルバムは、いわゆる企画盤だが決して、企画盤にありがちなイージーさは無い。遊び心と確かな演奏のある傑作である。偏見を無くして聴いて貰いたい1枚。必聴。

以上、Anthraxのアルバム『Attack of the Killer B's』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!

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#Anthrax

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