友達と映画

みた👀
ケイコ 目を澄ませて

寝る前にTwitterでお友達の外ちゃんが映画の同行者をゆる募していたのを見て、寝て起きたらまだ間に合う時間だったので観に行った。

観に行った映画は、「ケイコ 目を澄ませて」聴覚障害と向き合いながらプロボクサーとしてリングに立つ女性のお話だった。

外ちゃんと合流する途中、百貨店でバームクーヘンを買った。

私は「大豆田とわ子と三人の元夫」というドラマが、ドラマの中でも一位、二位を争うくらい好きなのだが、中でも1話でとわ子が結婚式の引き出物で貰ったバームクーヘンを路傍で貪るシーンがお気に入りで、いつか私も引き出物のバームクーヘンを路傍で貪り食いたいなと夢見ていたのだった。

しかし、結婚式にも出席したこともない私がまず結婚式に呼んでいただき、そして引き出物にはバームクーヘンを頂き、路傍で貪ることのできる可能性というのは非常に低いと言わざるを得ない。

合流地点である外ちゃんの大学最寄り駅に着き、外ちゃんに連絡するも連絡が取れなかったので(寝ていたらしい)百貨店を物色していた私は思いついた。合流地点の大学はなんか映える感じだしバームクーヘン買って行って貪る写真とって貰お。引き出物ではないが……妥協。

そんなわけで唐突に友達の通う大学の敷地内で私がバームクーヘンを貪り食う写真を撮ってくれないか?というに至ったのだが、外ちゃんは二つ返事でいいよと言って撮ってくれた。包装持たないバージョンも持つバージョンも撮ってくれた。

ありがとう。満足だ。良い友達を持った。どうだ羨ましいだろう。

私は映画は1人で観に行くことが多いが、「ケイコ」はおそらく自分では観に行こうと思わなかったと思う。逆に自分で観に行こうと思わないタイトルだからこそ、行こうかなと思ったというのもある。

なんなら上映開始直後は折角、事前情報無しで観られるチャンスだったのだから予告も見なきゃ良かったなと思ったくらいだ。こんな映画祭で表彰されました!というのを見ると、どこが評価されたのか?という風に見てしまう部分がでてくる。

外ちゃんの大学の、リュミエール兄弟の「工場の出口」に出てくる犬に嬉しそうにするという教授も褒めていた(だから観ることにした)らしい。

持ち込み可の劇場だったので外ちゃんは鯛焼きを買っていた。天然の鯛焼き。が、買った30秒後に地面に落としていた。

それは2人で無かったことにしたのだが、一度落としたけど無かったことにした鯛焼きを、静かな映画中、遠慮がちに、隣にいる私にしか聞こえないほどの音だが、しかし確かに、パリ…パリ…と食べている音を聞きながら、人と映画をみるのもいいなと思った。「ひみつのなっちゃん。」の話もできて楽しかった。

映画の感想としては、16㎜フィルム、確かに映画館でみる映像という感じだった。映像でしかできないことがある。観客がちゃんと、腰を据えて観ている用に出来ている。

真っ直ぐで硬いということは生きづらい。この作品の狙いでもあるだろう、映画館で16㎜フィルムをみて、感覚を澄ませたせいもあるのか、障害を抱える物語をみると視聴覚にどれだけ頼り切って生きているか思い知らされる。

バームクーヘンは縦にすると崩れるので横に持ってくださいと販売員のお姉さんにいわれて、写真を撮るまではわざわざ手で水平になるように持っていたのだが、半分食べた後外包装を捨て、内袋のまま縦も横もなくコンビニの袋に入れていた。
そしたら帰り道、コンビニの袋を突き破っていた。

上等なものは不遜な扱いに反抗してくるのか。ユーハイム、美味しい。

♪ 覚めて煩い/市松寿ゞ謡 IchimatsuSuzuka
今日の夜ごはん:小エビのサラダ大、ペペロンチーノ





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