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瓶ビールの話

 こんばんは。さちこです。今回のテーマは「苦手なこと」ということで。苦手なことなんて無限にあるけど、ハトについて語りたいことなんてないし、悪口で終わりそうな話題なんて絶対だめなので、ここ数年たまっている鬱憤を。

これは戦いである

 社会人になってから「瓶ビール」に付随する文化が苦手だ。瓶ビールなんて滅びて、ビールはすべてジョッキで提供してほしい。飲み会で瓶ビールが運ばれてくると吐きそうになる。
 新卒で入社した食品メーカーは、まさにイメージ通りの体育会系、時代遅れの古くさい考え方の会社だった。女は女らしくあれ、女のくせに大きい声でなにかを主張すると目を付けられる。そんなところで大人しくしていられるわけがなく、さくっと二年で辞めましたが。
 そこで学んだ「瓶ビール」をめぐる攻防
 一杯目。上司、先輩に注ぐのは言うまでもなく、当たり前のことだ。ラベルが見えるように、指をそろえて美しく瓶を持ち、泡をつくるためにグラスの角度を変えたり、ギリギリこぼれないラインまで注いで最高においしそうなビールにする。
 二杯目以降。グラスの8割くらいビールがなくなったらお代わりをお注ぎする。自分の周りにいる人はもちろん、少し離れている上司のグラスの空き具合までも注意深く観察する。(上司の隣にいるくせにお代わりを注げない若手男子がいてもとがめられない。とがめられるのはなぜか離れて座っている女子。虐げられてる~)

 ここで面倒なパターンがいくつかある。
①お代わり注ごうとすると「いいの、いいの、自分でやるから!」と言って瓶を奪って手酌する人。それ、目撃した先輩から飲み会後に注意されるのでやめていただけませんか。
②「まだ残ってるから!」と完全にグラスが空くまで待たせる人。どうせ同じもの入れるんだからよくない???
③注いだらなみなみ残っているわたしのグラスに無理やり注ごうとする人。わかる。気持ちはわかる。有難いご配慮に感謝。でもこういう飲み会って雑務役に徹するからまったくご飯は食べられないし、もちろんお酒も飲めない。その配慮はもちろん断れず、すきっ腹にビールを流し込む。空いたグラスにビールを注いでいただく。ありがとうございます。

ビールはビールなんだ

 「若い女に注いでもらったビールのほうがうまい」という考え方はなんだろうか。(「若い」とかおこがましいとかいうクレームは一旦置いといて。)わかる。たしかに20歳のイケメンの男の子にビール注いでもらったらうまいだろう。そんな経験ないから知らないけど!!?ただ、父親の葬式のあとでもビールを注がせられているの、まじで意味がわからない。
 全成人に問いたい。手酌じゃだめですか。中には心からお酌させるのが嫌だ、という人もいると思う。無理してお酌を受けている人もいると思う。そういう人も救える。長年続いてきた瓶ビール文化、でもお酌がコミュニケーションにつながるとはどうしても思えない。ビールはビールだ。自分で注いでも、人に注いでもらっても、変わらずおいしいよ。大丈夫。

君に会いたい夜

 でもそんな瓶ビールに会いたくなる夜もある。一人で飲んでいるとき。元気いっぱい!っていう見た目の生ビールよりも、エモい見た目の瓶ビールを飲んで「一人でしっぽり飲んでいる感」「一人でも瓶ビール飲んじゃう贅沢感」を味わいたくなる。
 ラオスに一人旅をしたとき、土砂降りになって早めにホステルに戻り、雨を見ながらラオスビールを飲んだのは最高だった。そういうときにはやっぱり瓶ビール。

結論

 結局悪いのは瓶ビールではなく、瓶ビールを取り巻く環境である。フェミニズムを叫びたいわけではない。でも、ばかみたいだけど、コロナで変わらないかな?とも思っている。食べ物・飲み物のシェアは控えましょう、みたいな流れですよね。瓶ビールを見て嫌悪感を抱く人が少しでも減る社会になりますように。


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