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自社の組織課題を社外にオープンにすると良いことがある。だから、課題をオープンにするオンライン勉強会をやります。

他社の課題を公開して、議論する勉強会を開催します、というお知らせです↓。

自社の組織課題をオープンにできない理由

・社名入りで書くと、社内の人も見て具体的に誰のことかわかるので、今後の仕事に支障がでる
・そもそもマイナスポイントだから、出したくない
・自社の今後の事業戦略など、出せない情報とセットで発生していることも多いから、公開できない

できない理由はたくさんあります。次にメリットを書きます。それと比較してできるならやった方が良い、となります。

自社の組織課題をオープンにするメリット①:同じ課題を抱えている相談相手が増えて、学習が進む

私が働いている会社のブログで書いてみた「自社の課題」の例です。

・仕事の引き継ぎがうまく出来ない
・社員の報酬への満足度をどうしていけばいいのかよくわからない
・採用でいろいろ失敗した

これを公開しておくと、似たような課題を持った人がSNSで反応してくれたり、もしくは既につながりはあった人からも再度連絡が来たりします。その人達と互いの会社の状況を交換するだけで、このテーマに関する学びが深まりました。これは予想外でした。

会社ごとに状況は違ったりしますが、「長年働いていて、自分の仕事が引き継ぎにくくなっている」という課題を持っている人同士で話したら、やっぱり面白いし、学びがあるんです。そういう人を見つける方法として最適です。

自社の組織課題をオープンにするメリット②:会社の「風通しの良さ」を実証できる

どこまでぶっちゃけた話ができる空気があるのか、わかりやすい例になります。これはもともと想定してました。あと社員が読んでくれて、社内での意思の疎通もよくなります。

自社の組織課題をオープンにするメリット③:何に困ってるか整理される

書いてるうちに整理されます。これも予想外だった。最近は曖昧なことを無理矢理ブログにして整理していくスタイルになってきてます。最近だと、ワークマネジメントという考え方がわからなかったので、二つほど書いてみました。

・進捗の確認、プロジェクト間の調整、各種ツールでのやり取りなど、「仕事のための仕事」をなくす『ワークマネジメント』
・組織がサイロ化したままでも、情報の入口と出口だけ整えれば、進捗の確認、プロジェクト間の調整など「仕事のための仕事」はなくせる

組織課題公開のメリットデメリットの比較を「競争優位性」から考える

まず、競争優位性の話をします。採用競合でもいいし、事業の競合でも同じです。組織課題だから「労働市場からの評価(働く会社としてどう評価されるか)」という観点で、競合企業の優位性を考えるのがよさそうです。

「ストーリーとしての競争戦略」という本で紹介されている整理をもってきます。時間がたつと、競合が真似してくるので、「1→2→3」と優位性が変わる、という話です。

1.先行者としての優位性・・・最初にはじめたことが優位性。他に誰もやってない!という観点。お客さんが支持してる理由も「ほかにない」という観点がありそう。「新しもの好き」が支持しているとか。

2.ポジショニング、組織能力による優位性・・・顧客対象を絞って他を捨てるポジショニング、トレードオフ。もしくは、暗黙知ベースで真似しようと思っても、真似できないような能力を組織として持つ、という優位性で勝つ場合もある。どっちかの方法で、顧客に価値を提供するのだろう

3.意図的なわかりにくさ、戦略ストーリー・・・ポジショニングも暗黙知ベースの組織能力も時間がたてば真似される。そのときに優位性を保つためには、外から見て真似できない、真似しようと思ったら失敗するような因果関係を作る必要があるという話。渋谷と田舎のコギャルの話がわかりやすい。

結論を書くと、「外から見て真似できない、真似しようと思ったら失敗するような因果関係」を自分が作り続ける自信がある場合は、組織課題を公開してもいいはずです。同じような課題を抱えている人と話すことで、「他社が真似しようと思っても、失敗してしまうようなわかりにくい因果関係による優位性」を強化できるかどうか、ですね。社内の人間関係悪化や、その他会社へのマイナスとの比較をする必要はありますが、そこだけでメリットデメリットを考えるとずれてるかなと。

意図的なわかりにくさに関する個人的な例

私の場合は、最近会社のブログで記事を書くことをやめました。個人のブログやtwitterでもプロフィール欄に社名も出さない形にして、記事でも会社の具体的な仕事内容は書かない形に変えました。検索すればすぐばれるから意味ないようにも思えますが、注目度は減りますからそれでいいのです。特定の人だけに届く方がよい可能性がある。

その代わり、課題や曖昧なことをブログで出すスピードはあがりました。5月はしょーもないのも含めて記事18本。4月は1本。3月は4本ですね。会社の実際の出来事を書かない形でも、「学習するための人的ネットワーク」が目的であれば、個人ブログの記事で「課題感を踏まえたアウトプット」のほうが意味があるかも、という仮説です。そしてそのほうが、会社へのリターンも大きいはず、という仮説です。

人事落語研究会、という私が落語研究会だったことを活かした、謎の落語風トークにはどういう意味があったのか。

これをやることで、社内向けの共有資料も音声や動画でやったほうがニュアンスが伝わる、その分打ち合わせが減らせそうだ、という知見を得ることができました。みんなが見たいときに動画を見ればよいという。

これぐらい曖昧な感じで、優位性をつくるなら、バンバン課題を出してもいいかなと。適当なワークショップとかも、個人だとやりやすい。

以上です!

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