見出し画像

間違った努力をしてはならない

 私が部活から学んだことは、タイトルの通りである。私は今年で52歳、つまり昭和時代の部活をよく知る立場の人間だ。

 私はバトミントン部に所属していたが、そこで得たものは「後遺症の残る怪我」であった。

 当時は個人の特性等は全く無視されていた。勉強にしろスポーツにしろ、個人が持つ得手不得手などが全く考慮されなかった時代だったのだ。

 私は気がついたら何故かバトミントン部に所属させられていた。意味不明な「地獄の猛特訓」の成果と言えば・・いや、成果などは何もなかった。

 「猛特訓」を受けたにもかかわらず、ラケットがシャトルを捉えることはなかった。つまり毎回空振りである。シャトルにかすりもしなかった。試合出場どころの話しではなかったのだ。

 私は空手など武道は得意だったが球技系は全くダメであった。例えばキャッチボールの際、相手の方角にボールを投げることすら出来なかったのだ。相手のグローブめがけて投げたつもりなのに、球は自分の頭上方向に、つまり垂直に上がってしまうのだ。

 「苦手だからこそやれ」

 当時の教師はそう言って強制的に私をバトミントン部に所属させたという訳だ。

 私は部活を変更する口実を探していた。既に骨膜炎を発症しており、通常歩行すらままならない状況に陥っていたからだ。この期に及んでも、部活を変更する「正当な理由」が求められていた。

 そこで私は生徒会役員に立候補し、幸運にも当選した。「生徒会活動に専念するため」という「正当な理由」が出来たところで文化部への転部許可が出た。

 言うまでもないことだが、どの部活にも所属しないという選択肢は用意されていなかった。

 冒頭にも述べた通り、間違った努力は絶対にしてはならないことを私は部活から身をもって学んだ。

 決して竹槍でB29を撃墜させるような訓練を行なってはいけないということだ。

 入社の際、歓迎されなかったらその会社は早々に辞めた方が良い。最初に変なポジションを与えられたら、そこから徐々に頭角をあらわすことなどまず無理だからだ。

 自分でビジネスを始める時も同じである。これは業種によっても異なってくるだろうが、私は開始3ヶ月で撤退した事もある。「この分野においては、3ヶ月やって脈なしなら何年やってもダメだろう」と思ったからである。

 皆様方におかれましても、引き時を出来るだけ正確に見極めてほしい。そうしないと望む成果を何も手にできないまま人生が終わってしまうことになる。

 この記事が少しでも皆様方のためになったなら幸いである。

 

#部活の思い出

この記事が参加している募集

部活の思い出

宜しければサポートお願いしますm(__)m。