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【リライト版】あなたがフリーランスになる前に見せておきたい僕の下積みのお話

注:この記事は2012年5月に四畳半ワークスに掲載していたブログのリライトです。9年前の記事なので今の時代とそぐわないことも多々あると思いますが、masakiの備忘録だった的な感じで読んでもらえると幸いです。
あと、明らかに現在と違うものについては自分ツッコミ入れてます。

もう何度も書いているので多くの方がすでにご承知のことかと思うが、僕は最初からフリーランスでやっていくつもりでここまで来たというわけではない。

多分再就職の選択肢とか、別の職種を見つけてみるとか、考えてみれば本当に色んな選択肢があったと思う。
でも結局は今現在に収まっており、なんやかんやでそれなりに楽しく生きているつもりだ。

とは言っても、そこら辺はダラダラと書いていく感じで、こんな感じで自分の行く先を歩いていた奴もいるんだよ って言う一つの参考にでもしてみてくだしぃ。

僕の最初の失敗~特定の職域にこだわる必要はなかった

割と後輩などに「どうやったら一人でやっていけますか?」みたいなこと聞かれるんだけど、正直どう答えればいいか分からないと言うか
「とりあえず始めりゃなんとかなるんじゃない?」
みたいな感じでお茶を濁してしまう。

言っちゃえば、方法なんていくらでもあると言えばあるし、固定されていると言えばされている。

要するに、フリーであることを武器に、いかにお客様の懐に潜り込めるか否かが勝負なわけで、どんな小さなものであれ、収益の出る仕事として頂けたなら、まずはそれを全力で取り組むべきだろう。

また、別にお客様から請け負う仕事だけを収益の窓口と捉える必要も無い。
例えばプロのアフィリエイターと言われる方も居れば、自分がコンテンツになることで情報発信し、収益を得る方法もある。
最近ではプロブロガーなんて言葉もあるくらいだ。

もしも資金に余裕があるのなら株でもFXでもやればいいだろう。

要するに、自由だ。

僕の場合、特に初期はそうだったんだけど、DTPの現場と言うものに固執しすぎていたところがあって、せっかく呼んでもらえたWEB案件なども「できないから」と言う理由で何度も断ってきた。

今考えると、これが最初の失敗だったようにも思う。
仕事をもらえるなら、完遂するつもりがあるなら、勉強しながらでも、徹夜なんて当たり前の覚悟で臨むべきだった所が、変にDTP屋だから…という理由で突っぱねてきた。
おかげさまで最初の3年くらいは日干しになるんじゃないかってくらい追い込まれてしまい、ついついはまってしまったネットゲームに時間を食われ、時々やってくる印刷物作成の外注でなんとかお腹を満たしていたという程度。

転機は一つのWEBサイト

まーそんなこんなで貧乏フリーランスが誕生し、生きるのがやっとの状態だったわけだけれども、そんな自分にも、一つの変わるきっかけがあった。
この間に何度も再就職を考えたし、別の道の可能性なんかも毎日のように悩んでいた。

そんなある日のこと。

僕の父も自営業で、気持ちだけは若く、何事にも好奇心旺盛なところがあって、暇そうにしている僕に自店のネットショップを作らないか? と話を持ちかけてきてくれたのだ。

結構ニッチな職種ってこともあって、需要あるのかな? などと思っていたのだけれども、ニッチすぎて逆に集客に成功してしまい、そこそこ仕事として成り立ってしまったから恐ろしい。
今思い出しても、これほどの幸運はなかなか無いなと思う。

一度お金になると思ったら習得は早いもので、死ぬ物狂いでSEOとか、もう一度改めてHTMLやCSSを勉強しなおしたりして、それなりにお小遣いを作る程度には出来るようになった。
このときにネットショップの運営におけるマニュアル的なものや、お客様とのやり取りのノウハウ、トラブルの対応の仕方を全て学んだように思う。
この経験があるから、自分は現在の仕事が成り立っていると言うこともあり、口にはしないが自分の親父は偉大だなーと尊敬の一つや二つもしているものだ。

この辺りから備忘録を作り出した

割と得た知識と言うのはフィードバックしたがる癖もあったりして、テキストとして自分が習得したことをメモとして落とし始めたのが、ちょうど初めてのネットショップ運営から2年ほど経過してから。
この辺りになると、多少のクレームには動じなくなったし、どうすれば角を立てずにお客様との話をまとめていけるかみたいな、自分なりのノウハウも生まれてきて、それをまた今度こそ自分の仕事として応用できればと言う思いと、もしも誰かが同じ境遇に立たされたとしたら、いつかは自分の知識が役に立つかもしれないと言うことで、ちょっとずつだけれども、テキストを書き加え続けてきた。

公開する気はなかったんだけど、いざ改めて読んでみたら、「あ、これコンテンツに出来るかも」と言う気持ちになり、大幅に手を加えて、一つの備忘録として、かつ、それを収益にできないかな? と言うことでWEB公開に踏み切ったんだけど、このときになってやっと、世の中には「むーばぶるたいぷ」と言うものがあると言う事を知り、勉強しながらコンテンツを作っていくという流れ。

実際公開してみても、まー泣かず飛ばずって言うか、いきなりグワっと集客があるわけでもなし。
何時の日か誰かがこれを読めばいいか。未完成だし。と思いながら、それなりの記事数が出来上がってきた。

その間に結婚したんだけど、その間も基本は親父のネットショップと、定期で頂いたチラシの仕事だけ。
あと、友人のコンビニオーナーのお手伝いが主な収益だったので、これで苦しくないわけがない。

備忘録が爆発した

アクセス数自体は何時までたっても芳しいものではなく、今でもそうなんだけど、情報がニッチだったということもあり、貼り付けておいたアフィリエイト広告から収益が出始めたのが、サイト公開してから半年くらい。
このときの初収益がなんとびっくり3000円だったわけだけれども、それでも自分にとっては偉大な一歩だった。

とは言っても3000円ごときで飯が食えるわけもなく、仕事降ってこねーかなーってダラダラとインターネットをしてる間に、どうもそのサイトが頑張ってくれたらしく、気が付けばドえらい収益になってしまっていた。
以前は公開してたんだけど、もう公開できるレベルじゃなくなってしまったので、今は出していない。
簡単に言っちゃえば、これだけで飯が美味しく食えるレベルになっていた。

アフィリエイトってなんだかねぇ…と思う方も多いと思うが、今現在の僕としては、そうは思わない。
そうやって収益確保の窓口を狭めてしまう方が後々のことを考えると、本当に怖い。
お金はあるほうが良い。決して悪いことをしていないという自信があるのであれば、アフィリエイトだろうが株だろうがFXだろうが飛び込んでみるべきだと思う。

むしろ、フリーと言う特権を活かして、己の技術や知識、経験をマネタイズする場なんだから、一個くらい頑張って作ってみてもいいんじゃないかとすら思っている。
もちろんそれに依存するのはNGだけど。

お金が余裕を生んでくれた

ある程度の収益が確保できるようになり、僕もそこそこ大黒柱としての威厳と言うか、か細くとも柱として貢献できてきているのではないかと言う自信も生まれてくると、案外勝負に出られるようになるわけで、現在ではいくつかの定期案件と不定期案件をいただけるようになった。

「失敗しても、まだ大丈夫」

と思えるのは、紛れも無くお金の力。
ここは違う言葉で美化するところじゃないし、堂々と言い張っていいところだと思う。
金を生むには金が要る。そのことをはっきりと自覚しないと、フリーなんてやってられない。

仕事にはいくつものスタイルがある

勘違いしちゃいけないのは、何も大きな案件をこなすことが出来ると言うことだけが成功者と言うわけではない。
小さな仕事をスピーディにいくつもこなす方が収益性が高い場合もあるし、そっちの方が得意分野という人もいるだろう。

僕なんかは毎度書いているように、センスとかクリエイティビティ的なものがあんまりないので、仕事スタイルは断然後者になる。
仕事のスピードと確実な納品、マーケティング的な提案や、必要に応じてリスクマネージメントのマニュアル作成なんかがメインなので、どちらかといえばあまりデザイン的なものを求められない業務に特化しているところがある。

ありがたいことに仕事の速度については評価を頂いており、一個仕事をすれば、次にもう一個みたいな感じで、単価は少ないけど数はこなせるので、それなりに収益にはなっている方だと思う。
仕事として爆発的な収入を得ることは出来ないけど、前述の通り、アフィリエイトの兼ね合いもあり、それを加えておけばOK みたいなどんぶり勘定なところもあって、金額交渉もかなりいい加減(譲れないところは絶対に譲らないし、原則値下げ交渉には応じないけど)

↑今はもうちょっとちゃんとやってるよ!

それでも毎日お仕事をさせていただいて、そこそこ家にお金を入れることが出来るようになった。
ただ、これまでの下積みを考えると、とてもじゃないけど満足できるレベルでもない。
もっと高いレベルで家族に貢献したいと思うし、これまでも支えてくれてきた家族に恩返しをしなければとも思っている。

やっとここまできた。
その間に、すでにもう7年も経過してしまっている。
色んな後悔もあるし、出来ることなら時を巻き戻したいなんて、今でも思ってるし夢も見る。

↑もう16年ですね。長いなぁ

それでもここまで来て、やっと、「嗚呼、フリーランスも悪くないな」と思えるに至った。

今後考えていること

最近はほとんどの業務がWEBで、twitterなんかもフォローさせていただいている方の8割がWEB関連の方だったりするので、そこから知識を吸収したいなと思っているのがまず一つ。

もう一つは、もう一度初心に立ち返り、印刷の分野でも頑張りたいかなーと。
これまでも十分にその恩恵を感じていたのだけれども、自分には与えらた環境としてTシャツを作るとか、名刺の印刷、ステッカーや缶バッジのような、割と多くの人が求めたりするノベルティを作る設備がある。
これをもっと活かしていけたらなーってことで。

オリジナルTシャツとかステッカーとかのようなノベルティ作ってみたいという方がいたら、相談に乗るよ?(チラッチラッ)

↑今は印刷系はほぼしてないです。たまーに相談は受けるけど。9年前はこんなこと考えてたんだなぁ。

ダラダラ書きましたが

こんな感じで僕のフリーランス生活は進んでいて、多分他の方に比べると、かなり苦戦してる方なんじゃないかなーと思う。

恥を覚悟で書くなら、一ヶ月の収益が数千円ってことも何度もあったし、支払わなきゃいけないものを支払うことが出来ないときもあった。
今でこそ「そんなこともあった」と笑い飛ばせるかもしれないが、それでもまだまだ油断は出来ないし、明日急に取引先の会社が無くなったり、利用してるアフィリが広告停止になるかもしれない。
何時だって恐怖は付きまとってる。

でも、「苦労したんですね」なんて言われるのはお門違いと言う自覚もある。
苦労したのは全部自分の惰性から生まれたもので、最初からもっと精力的に動けば解決できたはずの話なのだから。

今時フリーランスを目指すってことはそんなに珍しい話じゃないし、インターネットを使えばいくらでも稼ぐ方法はある。
でも、目の前にあるリスクはとても膨大で、それでいて回避しがたい問題もある。

いつでも仕事が豊富とは限らないし、場合によっては日干し寸前にまで追い詰められることもあるかもしれない。日干しになっちゃうかもしれない。
それでもなおあがき続けられるか、小さなきっかけを逃さずに視野を広めることが出来るかって言うのは割と忍耐のいることで、どうしてもその覚悟が必要になってしまう。

どのようにリスクマネージメントし、何をマネタイズするか。自由ゆえに存在する束縛に翻弄されないよう、何を以って何を成すか、もしもあなたがフリーランスになりたいのなら、今すぐじゃなくても良いから、一度は考えてみてほしいなーとわけのわからないことをいっておしまいにしておこう。

おっぱい。

↑おっぱい

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