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本屋さんに置いてきてしまうものたち

本屋さんがすごく好きで、よく行くんですよね。

本が好き、というよりは、本屋さんという空間が好き、というタイプなんだと思います。

学生の頃はよく小説を読んだりしていたんですが、集中力が元々ないこともあり、大人になるにつれてだんだん活字がびっしり敷き詰められた活字が読めなくなってしまいました。
でも、本屋さんで文庫コーナーに並んだ本たちを眺めたり、表紙をみて手に取ってみたりするのはすごく好き。
雑誌コーナーでファッション雑誌やグルメ雑誌をみたり、旅雑誌を見たり。漫画コーナーも見て、好きな漫画の新刊を紙で買うか電子書籍で買うかめちゃくちゃ悩んだりします。場所を取らないという選択肢から電子書籍で本を買いがちなんですが、やっぱり本は紙がいいなあと感じることがあります。


一人で本屋さんに行くと、いろいろなものからヒントを得て、思考が冴えていく感じがあります。


「そういえばこんなことをやりたかった!帰ったらやり方調べてみようかな」とか

「あの子にこんなこと伝えたかった!」とか。


いつも一人でおうちにいるときにはぼーっとしてしまってSNSを見てゲームして、となっている時間がもったいなかったなと思うくらい、主にやりたいことがどんどん出てくる感じがします。


本屋さんはパワースポットなのかもしれない。

振り返ってみると小学生くらいから?かなと思うんですが、昔から本屋さんに行くのがすごく好きなんですよね。

わたしは娯楽のない田舎が地元で、遊びに行くところがどこにもないところに住んでいました。一番近いコンビニは自転車で20分かかったり、森が家の目の前にあったので、洗濯物にカメムシついてるとかよくありました。

そんなところに住んでいたので、隣の市まで行かないと本屋さんなんかないんですよね。
バスの運営のない地域で、駅に行くにも家から駅が遠すぎる上に目的地に行くには本数の少ない電車を乗り換えて行かなきゃならずかえって遠回りなので、隣の市に行くには方法は自転車か車になるんですが
自転車だと、とんでもなく長い坂になった橋を往復しなきゃいけなくてしんどいので、親に頼んで車で連れて行ってもらわなきゃいけないんですよね。
そして子どもの頃は思春期特有の、地元の知り合いに遭遇するのが嫌という思いがあって、わざわざ少し遠い市の、離れた蔦屋書店に連れて行ってもらっていました。なんて面倒な子どもなんだ…。

その蔦屋書店は当時できたばかりで、とても綺麗だったし品揃えも多くて、何時間も滞在していました。当時のお小遣いや、バイトするようになってからはお給料もよく本に使っていたような気がする。

たくさんの並んだ本を見ながら、気になるものを手に取って、たくさん考えて、自分が知らない世界をたくさん覗き込んでいました。



多分、その習慣が自分の根っこの部分にあるから、今も本屋さんによく行くんだと思います。


本屋さんには行くものの、本をたくさん読む人間ではないので、全然詳しくないんですが、
そのときに見つけた本から生まれた考えだったり、思い出したことだったり、浮かんできた人のことだったり、いろんなものが溢れて溢れて、ほくほくした状態になって、やる気が出て、帰ったらこんなことやるぞ〜〜〜!!!と思うんですが
街を歩いたり買い物をしたりして家に帰ってくると、ぼろぼろ落としてきたみたいにその時のことを忘れてしまうんですよね。

本屋さんで拾い集めたもの、全部本屋さんに置き忘れてしまう。


めちゃくちゃ勿体無いなあ。なんとかしたい。


そんなことを思いながら生きています。



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