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空き缶

缶コーヒーを飲んだ。
これは工場のラインで作られた、何万、何億もあるうちの一つだ。中身が無くなったらそのまま捨てられる。

今の俺と同じだ。
俺も今は何万人もいるうちの一人にすぎない。
俺の代わりはいっぱいいる。
この缶コーヒーのように。

捨てれなかった。
存在を否定しているような気がして。

俺はなんでこんなことをやってるんだ。
そこそこの金はもらえるが、
自由な時間もない、
やりたいこともできない。
こんな昼夜交代ライン作業をやるために俺は生まれてきたのか?
こんな感じで俺は一生を終えるのか?

嫌だ、そんなの。

ゲームを極めて飯食ってる人も居るだろうし、パチンコで稼いで飯食ってる人もいるだろう。 
昼夜交替ライン作業が大好きな人って居るのかな。

中にはいるかもしれない。
でも俺は好きじゃないし、できればもう二度としたくない。

こう思うのは、やりたくない事を嫌々やってるからなんだよ。

さかなくんを見てみろ、自分が大好きな魚のことを極めて飯食ってる。

もちろん、大変だって思うこともあるかもだろう。
でもさ、あの人は毎日楽しくて仕方ないんだよ。
あれこそが理想の生き方だよな。

好きなことをとことんやったら、結果も後からついてくる。
ってことを体現してるんだよ、
あの人は。

俺が好きなことってなんだろう?時間を忘れて夢中になれるような。

ああ、金がほしい。

もう働きたくない。 

一生遊んで暮らしたい。

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