#03-紡ぎ出すということ。真っ白なキャンバス。
本当にすべては必然で起きているんだなぁって感じる瞬間が多い。今回の出来事は人生で一番残念で哀しいこと、そんな結果になったけれども。三十四歳はいままでで一番最悪の一年になったけれども、きっと私の人生はこういう運命だったんだと、素直に受け入れられる自分もいる。このタイミングで友達カップルがあの小さな南の離島にいく計画を立てていたこと、そしてこころよく誘ってくれたこと。このタイミングでラグビーワールドカップが開催されていること、日本がアイルランドに勝利してたくさんのラガーマンに勇気とパワーをもらっていること。このタイミングで妹が出産のために里帰りしたこと、とても久しぶりに、でも人生で最後の家族四人の毎日ができたこと。私はきっと、三十五歳でいちどすべてがゼロになる運命だったのだと。住むところも、キャリアも、これから誰と人生を歩んでいくのかも、すべてゼロ。真っ白なキャンバスだ。選択肢が無限に広がっている。こんなに真っ白なこと、人生であるだろうか。きっと、とっても過酷だった三十四歳からのプレゼント。そしてこのチャンスを、この真っ白なキャンバスをどんな色でどんな絵の具で、どんな絵を描くのかは、本当に自分次第。いろいろ全部ゼロだけれど、年齢三十五歳だけは、そのまま時を刻む。それは何を意味するか。いろいろ全部ゼロだけれども、私の中に蓄積されてきた、知識、経験、人とのつながり、豊かさ、それはずっときらきらと輝いている、ということ。そういうものたちがあるから、全部ゼロでも、私は不思議となんの不安もない。むしろこの真っ白さにわくわくしている。
わくわくした楽しいいまと未来につながることだけを拾っていこう。感情も、日常に起きることも、それによるこころの変化も。そうじゃないものは、そのときに向き合って、その場に置いていこう。負のものを持ったままでいいことなんてひとつもない。こころの栄養になるきらきらしたものだけを抱きしめて前に進んでいこう。そうじゃないものは、きちんとしっかりその場においていこう。
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