樋口楓の見方。教室の隣の席にいるために、現実世界に存在しようとする少女。


樋口楓とは何者なのか
令和元年7月9日、『樋口、一色でアガれ!【麻雀初心者】』の配信で彼女は目指すべき目標となる存在がいないと語っていた。
彼女は自らを現実の人間に限りなく近い2.9次元の存在と自称しており、他のVtuberとは異なると言う。その特異性によって彼女以外のVtuberを視聴する際の認識を樋口楓に当てはめると、まるでファイルの規格違いのように上手く視聴できない現象が起こる場合がある。それによって彼女から離れ、配信を視聴しなくなってしまうケースを発見したことがあった。かく言う私も一時期、そうなってしまった経験がある。
私は樋口楓という魅力溢れる少女が規格に合わない、つまり見方が分からないという理由で遠ざけられてしまうにはあまりに惜しい存在であると思い、拙いながらも彼女を追おうとする人々のために彼女の存在についての私見をこのnoteに記す。


樋口楓の特徴
彼女は配信で画面上に自分が映し出される構造について語ることがある。『メタなんだけど~』と前置きをして、画面に映らないトラッキング機材(現実の人間の動きを読み取るための装置)について説明することがあった。
自らの2D、3Dモデルの不具合についても率直に言及することもあり、しばしば視聴者からデバッカーと称されることもある。彼女は自分自身の姿が上手く映らないと言うのではなく、あくまで2D、3Dモデルは自分とは違う体であると認識している。
これら以外にも彼女の語り口からは明確に、自分自身はパソコンの外側にいる存在だと話している。
画面に映し出される樋口楓と、パソコンの外側にいる樋口楓と名乗る彼女はイコールで結びつかない。ならば彼女という存在は樋口楓というキャラクターをネット上のアバターとして使用しているだけの配信者に過ぎないのか?


現実世界に存在する樋口楓

アバターのように樋口楓というキャラクターを使っている彼女だが、現実の体験を話す時やツイッターでの書き込みは銀髪の高校生の少女が感じたことだ。それに対してロールプレイが上手いと評されることもある。(アニメキャラクターのような原作がないVtuberに対してロールプレイという言葉を使うのが適切かは疑問ではあるが)
学校での出来事をよく話すし、特徴的な長い銀髪の話もする。それは紛れもなくPC上に映し出されている姿のことである。
PCに映る彼女とPCを操る彼女はイコールで結びつかない。しかし、PCの外側にいる何者かは銀髪の女子高生の樋口楓そのものなのである。
認識としては現実に存在する樋口楓が、自分と同じような姿のアバターを使って配信をしていることになる樋口楓自体は現実世界に存在しているので、PC上の姿は正確には自分自身ではないのだ。
総括すると樋口楓は現実世界に存在しているので、普通のVtuberが話さないトラッキング機材やメタ的な配信の仕組みも話すことができるということなのだ。この点が樋口楓を見る際に最も押さえておくべきポイントである。このことを頭の隅において置けば、彼女の発言をすんなりと受け入れられるようになると思う。
多くのVtuberは画面の中の存在。だが、樋口楓はそうではない。現実世界に銀髪の女子高生の樋口楓として存在している。だから事あるごとに彼女は3次元に最も近い2.9次元の存在であると説明しているのである。


2.9次元である理由
なぜ彼女はこのように複雑な存在なのか。推測ではあるが、それは単に外面を取り繕うのが面倒だからという理由ではないと思う。
彼女はよく自分を教室の隣の席にいるような普通の女の子と語っている。私はこれが彼女の願いであるから、限りなく3次元に近い存在でいようしているのではないかと感じている。
彼女がPC上の存在ならば教室の隣の席に樋口楓がいる状態を想像した場合、それは机にPCが置かれている状態に他ならない。
樋口楓が人間の姿で教室の隣の席にいようとするなら、現実世界に存在するしかない方法がないのだ。

現実感のある存在として視聴者に寄り添うために、彼女は3次元に近い位置に存在しようとしているのではないだろうか。実際の樋口楓の考え方は不明ではあるが、彼女の話す言葉の端々から私はそのように思っている。


私の考えは以上です。これまで述べたことは樋口楓の一端に過ぎませんが、彼女の配信を視聴する際に何かのヒントに為れば幸いです。
Vtuberは楽しみながら視聴するもの。
あなたのVtuber視聴生活がより充実したものになることをお祈りしています。

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