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根回しという名のクリエイティブ

僕は何かをする時に割と根回しをする。何の根回しもせずの正面突破なんてほぼしない。無意味にドキドキしたいときくらいだ。そんな事するのは。

僕の根回しグセは完全に前職で培われた。手掛けていた案件が国益に直結するような仕事をしていたため、それはそれはステークホルダーが多かった。で、そのステークホルダーたちと事前にすり合わせ調整し、何とか案件をゴールまで持っていくことが僕の仕事だった。

初めてそういう仕事をした時は度肝を抜かれた「え??こんなに細かいところまで調整するの?」そりゃもう、大のオトナたちがてにおはレベルの文言まで入念にすり合わせていく。

ステークホルダーが10組織を下回ることなんてまずなかった。当然まったく正反対の主張をする組織もある。そうした利害対立をくぐり抜け、同妥協点を見つけるかというところが調整屋の腕の見せどころだ。

A案がだめならばB案、B案がだめならばC案といった具合でどんなに少なくとも3パターンくらいの流れは自分の中に叩き込んでいた。そうしないと確実に死んでしまう。

組織も一枚岩ではない。異なる意見が存在する。そういう意見の持ち主で割と発言力のある人間を籠絡し、味方につけるといった方法はよくやった。こちらが意見を出して、内部で味方になってもらうのだ。ここでうまくないのは、先方に貸しを作ったように思われることだ。

相手にとってメリットに気づかせ、さも自ら望んでこちらの味方になったように思わせる事が必要だ。理想はこっちの意図通りに動いてくれたのにも関わらず、向こうがこちらに貸しをつくったように感じてくれるように仕向けることだ

何かをお願いする時に、こちらが頭を下げるのではなく、相手に頭を下げさせて、かつ先方が自主的にこちらの意に沿った行動をとらせることができれば勝ちですね。うん。なかなか難しいのだけど成功した時は快感ですよw。

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