私を構成する9枚 6/9
大切な人を失うかもしれない恐怖に、怯えてる皆様こんばんは。何故こんな不謹慎な挨拶をしたかと言いますと、今回紹介するアルバムの中の、あるタイトルからの影響です。
今回紹介するアルバムは、
MONO/ 『Nowhere Now Here』
インスト曲の解釈
みなさんは、インスト曲を聴きますか?
人声を使わずに、楽器だけで表現された曲のことです。そのため、歌詞がありません。
人によっては詰まらないものかも知れませんが、その特徴のおかげで、解釈は無限大に広がります。
『After You Comes the Flood』
脳の中が、洪水の衝撃で酸欠になり、恐怖の念の渦に取り込まれました。
聴き終わった後に、イヤホンを外して落ち着く時間が必要でした。こんな凄まじい音楽に出会ってしまった。ファズギターから伝わる感情が、脳のキャパシティを超えてしまう。
芸術としての音楽に出会った瞬間でした。
この曲を聴いた時に、僕は日本でこの前起きた大津波を想起させられました。唐突に轟音を鳴らして迫り来る恐怖を。言葉を使わずにここまで表現できるのだと感じました。
他人の解釈
こちらの動画は、Julien Levyという監督がこの曲からインスパイアを受けて出来上がった作品です。この方の、"the Flood"は愛なのでしょうか、それとも憎悪なのでしょうか。少なくとも、僕が最初にこの曲から受けた印象とは違うものだという事は確かでしょう。
他人の解釈は刺激的なものでした。僕からは思い付かないような考え方で、参考になりました。巷では“解釈違い”なんてことが起きて、仲違いをする事があるそうですけれど、勿体無いですね。他人の考えはこんなに刺激的なスパイスなのに。
インスト曲を聴く時は、絵画を鑑賞している時と同じように頭を使っています。この音は大波を表しているとか、このメロディはあの有名な作品からインスパイアされているのかなとか。頭を使わないで感じる事に集中したり。
インストアルバムの中に、1曲だけ歌詞のついた歌があります。
『Breath』
You say it's gone
Can’t stay the night
The wind takes me
You say the night
Speak to me
The world to a light
Let me go
With the way do wind
I breath to see you
言葉少ないこの歌詞から何を読み取りますか。
僕は生と死を。
大切な人へ
冒頭の挨拶に話を戻します。不安な日々が続くこの世の中で、最愛の人の為に出来る事はなんなのか考えました。
恐怖を忘れずに
今できる最善の手を打つように
出来ることから始めていきましょう
着実に行なっていけば、希望は見えてきます
インストアルバムである『Nowere, Now Here』は、芸術的音楽としての解釈の仕方、そこから力を貰いどのように生きていくかを考えさせられた作品です。