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【ダンジョン潜り:追補編】 ~地の子らの創造とエルフ~
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上古の神話時代。大地を造り上げた神々の父アーマバは自らの子ら(神々)にその創造の権能の一部を分け与え、個性豊かな彼らがそれぞれ大地に何を造るかを見ようとした。
多くの神々が動植物や様々の物質を作って地を彩ったが、中には特別の種族を造り出すことに注力した神たちもいた。
まずエナフセが人間を造った。知能が高く感情も豊かな特別の種族の創造にアーマバの子らは沸き立ち、幾柱かの神々が自らもこうした「地の子ら」を造り上げていった。
創造の順序は諸説あるが、鍛冶神ヤデムは温厚で手先が器用なゴブリンを、銀の翼マイーズルは翼をもつガルダを、森の狩人バンクは果敢な竜人ナガを、それぞれ造り出していったと言われる。
その他、すでに途絶えた種族や稀少な種族も含め多種多様な「地の子ら」が創造された。
皆それぞれ思いのままに「地の子ら」を造り個性を競ったが、闇の神エンシはそのどれよりも優れた種族を作り出そうとした。
エンシはその研究に長い時間を費やし、ついにエルフを造った。
エルフは雪のように白い肌と銀の髪をもつ種族で、極めて知能が高く、術の扱いに長け、驚くほど長命だった。そして彼らはエンシの子ららしく闇の中でも物を見ることができた。
反面、エルフたちはほとんど傲慢なまでに自信家であり、競争心が強く、他の種族を見下す性向があった。
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後にエンシがアーマバの子らと敵対すると、エルフたちは勇んで父のもとに駆けつけ軍勢を組織した。
彼らの多くは暗闇の大戦の中で滅んだが、逃げ延びたわずかな者たちの末裔が未だ隠れ住んでいるとも、また少数のエルフがエンシの作った狭間の地に共に逃げ込んだとも伝えられる。
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一方、エルフのうちのある者たちは父エンシの意向に背き、アーマバの子らのもとに付いた。彼らは自らを光のエルフと称し、エンシの軍と戦った。
光のエルフたちは、エンシのもとで戦うエルフと自らを区別するため、その髪を房に編んで目印にしたと言われている。
また過剰なまでに高価な武具や衣装で装おうとするエルフたちに対して、彼らは総じて簡素な格好をしていた。そしてそのようにすることでアーマバの子らに恭順の意を示したのだ。
現在この地で目にすることのあるエルフたちは皆、光のエルフの末裔である。
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金くれ