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【ダンジョン潜り:追補編】 ~スケルトンについて~

 ダンジョン探索中に時折目にする動く骸骨 スケルトンは、アンデッドと呼ばれる一群の魔物のひとつである。

 スケルトンと、白骨化していない状態で動き回るリビングデッド、ゾンビなどと呼ばれる魔物との明確な区別は難しい。しかし、ゾンビなどの死体が(何らかの超自然的な力を宿しているとはいえ)その活動に際してある程度自身の筋組織に依っているのと異なり、スケルトンはほぼ完全に骨だけで動いている。

 それゆえにスケルトンの動きは人体の常識を顧みないものであり、慣れていないとそのトリッキーな一挙一動に翻弄されてしまう。
 人間の武具で武装していることも多く、重厚な鎧を着こんだり矢を射るなど厄介な個体も確認されているが、その一方でほとんど動物以下の知能しか持たないため、行動は機械的で御しやすい面もある。

 稀に術を行使したり邪悪な知性を発揮する骸骨が現れることも知られているがそれらはリッチとも称される独特の存在で、何らかの理由で骸骨の肉体をもった術者や、骸骨を仮初めの乗り物として使う霊体であることが多い。

 スケルトンが大軍で出現する場合、イモムシやクモ類などと異なりそこには司令塔となる個体や術者が存在することがほとんどで、多くの場合指揮者を倒せば軍は瓦解する。

 スケルトンの骨の体には術が効きにくく、火炎や冷気、電撃、毒などをもってしてもさしたる害は与えられない。
 重い武具で物理的に骨を砕くのが最も手っ取り早く、スケルトン退治は戦士の腕の見せ所である。

 比較的少数ではあるが、もちろんゴブリンやナガ、エルフなどの種族のスケルトンも存在し、巨獣やドラゴンの白骨が操られていることもあると言われる。

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金くれ