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【ダンジョン潜り】 (11) ~罠~

~つづかれる~

 キザシが開錠した北側のドアを開けると、私たちは一本道の長い廊下に出た。天井が低くなんとも窮屈な廊下である。

 松明を持ったガイオ、そして術で杖を明るく光らせているテレトハが床、天井、壁の左右を照らし、罠が無いか皆で確認しながら進む。場合によっては、巧妙に隠され壁に偽装した入り口が置かれていることもあるという。

 さて、ダンジョン潜りの手練れである徒党の皆はすっかり慣れた風に壁の切り石の間やあるいはどこかしらを次々に確かめているのだが、素人の私には全くもって判断のつけようがない。
 しばらくすると闇雲に壁や床を見まわすのに疲れてしまい、注意が散漫になりぼーっと廊下全体を眺めるようになった。

 すると私はあることに気づいた。
 前方の壁に絵が描いてあるのだ。
 絵は時を経て色が薄れ、ぼんやりとしていたが、何かの建物に見えなくもない部分や人に見える部分などがところどころにあった。

 私はその発見に気を取られ、仲間に呼びかけると同時に慌てて一歩を踏み出した。

 その刹那、私の右足が何かをぐっと重く踏みしめ、風を切り裂く鋭い音が鳴った。そして、革外套の裾が何者かに思い切り引っ張られた。

 すべて一瞬の出来事で何が起きたかもわからず恐る恐る確かめると、外套の裾に、クロスボウに使われるような短い矢が突き刺さっていた。罠だ。

 「初心者には幸運が微笑む」
 ガイオが真顔でつぶやきながら、私の肩を叩いた。

 私は緊張と少しの恥ずかしさを感じながら深く息を吐き、再度慎重に歩き始めた。

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 ガイオ    戦士     ○
 ジョセフィン 戦士     ○
 リドレイ   プリースト  ○
 ぼるぞい   魔法戦士   ○
 キザシ    盗賊     ○
 テレトハ   メイジ    ○

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~つづく~

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金くれ