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【ダンジョン潜り】 (16) ~スケルトン~

~つづかれる~

 私たちの間にさっと緊張が走った。テレトハも杖で陣を敷く手を止めた。

 もはや衣服とは言えないボロ布に身を包んだ人間の骸骨は、固まったようにじっと立ち、空虚な眼窩でこちらを見つめていた。その頭がかすかに動く。

 刹那、骸骨の体が素早く傾き、骨だけの腕が振るわれた。その手にはメイスを掴んでいた。
 リドレイのかざした盾にメイスが当たり鈍い音が室内に響く。

 骸骨は再度メイスを振りかざした。その動きは下手な操り人形のようで、メイスは見当違いの方向を走った末に石床に打ち下ろされた。
 骸骨はまたメイスを振り回す。何度も何度も。我々と違い、疲れを知らないように見える。声もなく、骨が鳴る乾いた音と、そしてメイスの空を切る音。
 リドレイとガイオが盾を並べて打撃をいなし、隙をついて攻撃を仕掛けた。

 ガイオの剣、リドレイのメイス、ジョセフィンの戦斧が幾度も打ち下ろされ、骸骨は徐々に砕かれていった。
 腕を折られ、頭を粉々に割られても骸骨の動きは止まらなかったが、腰骨を砕かれ全身がバラバラになるととうとう崩れ、倒れた。

 前衛の三人は一息をついて全員の安否を確かめ、テレトハは敷陣をすでに再開していたが、キザシの叫びに皆が再び殺気立った。
 「まだまだ来るぞ!」

 室内はすでにマジックライトの効果で四方の壁が視認できるほど明るくなっていたが、東側の大きな廊下から部屋に入った三、四体の骸骨が、手に手に得物を掴んでこちらに向かってくるのが見えた。
 動きは我々が普通に歩く程度であったが、何の感情もあらわさず全身の骨を鳴らしながら一直線に突入してくるその姿には異様な迫力があり、私は背に冷たい汗をかいた。

 これらの魔物をまとめて相手にするのは賢明ではない。そしてこう近くまで踏み込まれては昇降台を再び動かすのも難しいだろう。
 ガイオは全員に後退を促し、皆で反対側の廊下にじりじりと引き下がった。

 ヒュッ
 と鋭い音が鳴り、矢が私たちのそばをかすめて壁に当たった。
 目を凝らすと、歩いてくる骸骨たちの後ろに、大きな弓を構えた骸骨が控えていた。
 「うん、こりゃあ面倒だ」
 キザシがこぼす。

 「廊下の奥が曲がっている!角で迎え撃つぞ」
 ガイオの号令で私たちは急いで廊下を駆け抜けた。

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 ガイオ    戦士     ○
 ジョセフィン 戦士     ○
 リドレイ   プリースト  ○
 ぼるぞい   魔法戦士   ○
 キザシ    盗賊     ○
 テレトハ   メイジ    ○

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~つづく~

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金くれ