夏が来ると思い出す
小学生の夏。
泳げない私はプールが恐怖で、夜な夜な天を仰いで雨乞いしてました。
「明日大雨が降ってプールの授業がなくなりますように」
朝、キラキラの青空を見て、
憂鬱。恐怖。
学校に行くのがコワイ
水に入るのがコワイ
泳ぐのがコワイ
竹刀持って怒る先生がコワイ
からかう友達がコワイ
親も味方じゃなくて、
逃げ出すことも出来ず、
勇気もないから、
抜け殻の自分になって学校に行きました。
本当は、
親に学校行きたくないって言いたかった。
竹刀を持って「足つくな」ってプールで怒鳴る先生に、竹刀を奪い取ってハゲ頭を叩いてやりたかった。
泳ぎ方が変だと笑う同級生の足を、竹刀で叩いてやりたかった。
「私はゆっくり水と仲良くなる」
あの頃の私がそう決意した途端、
プールは広い海に変わって、
はるか遠くまで悠々と泳いでいる自分が見えました。
あれから何十年。今の私、泳げるかな〜。
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