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アオヤギ/Rediated trough-shell@東京都千代田区神田-大衆割烹浜貞

2020/3月訪問

この貝ですが、正式名称は「馬鹿貝」と言います。そう聞くと「なんやて!バカはあかんやろ!ちゅーか、アホな貝なん?」と思われる方もいると思いますので簡単に説明させて頂きますm(_ _)m

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先ず名前の由来にはいくつかの諸説があり、「馬鹿みたいにたくさん捕れた」「殻が薄く割れやすい為、破家貝と呼ばれた」「水に入れておくとだらしなく舌(足)を出してる様が口を半開きでベロ出してる馬鹿者のように見える」…などなど、どれが正しいのか分かりませんが、江戸時代にはすでに馬鹿貝の名が通っていたようです。

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では何故「青柳アオヤギ」と呼ぶのか?調べてみると昔東京湾ではものすごくよく捕れていた馬鹿貝は、特に千葉県市原市の青柳地区が有名で、江戸時代寿司屋のお品書きにはさすがに馬鹿の文字は書けないって言う事で産地である「青柳」をこの馬鹿貝にあてはめ、その名が全国に広がっていった様子。余談ですが、千葉県市原市の海岸は現在はコンビナートが立ち並ぶ工業地帯となっており、昔漁村であった面影は一切ありません。

↑ところで、以前千葉県富津のアオヤギについて軽く書きました。この時の写真で見ると鮮やかなオレンジ色をしてます。この可食部は足の部分で「舌切り」と呼ばれ、ボイルされてます。

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何故か東京湾の馬鹿貝はオレンジ色が強いようで、他の産地の物は薄いのだそうです。この日この店のお品書きには産地が書いてありませんでしたが、色だけで考えたら東京湾以外の物かな~?と思いました(^_^)

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しかしながら、いつもこの店は注文入ってから活きてる貝を目の前で捌いていくのが凄いです。貝は生で食うなら私は開けたてを好みます。他の店だと大抵、開店前に来客数を予測し、仕込みの段階で事前に捌き用意するのが普通でしょう。ここはそれをしません。風味が圧倒的に違います。

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旨いです(^o^)。足の部分と貝柱や水管が付いていて、ワタは外されてるようです。

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どぷんと、醤油に入れます

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なんか微妙に動いた気が…

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いや、しかし食べ応えがあり、実に旨い。

ちなみに、貝類は加熱した方が旨味が増して更に旨くなるとよく聞きます。確かにそれもあります。しかし私は生きた貝の「開けたての味」が堪能できるこの店は貴重でいつも勉強になってます(^o^)


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