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【登山】潤いと移ろいの早池峰山

登りたくて、早池峰山〈ヤマレコリンク〉に登ってきました。

朝5時の気温は21℃で涼しいものの、湿気がすごい。歩き始めの林道歩き30分と七里河原の30分で、大汗をかきました。前日の雨の影響でしょう。汗を流しながらも、森の様子に成熟した夏を感じました。

御門口を出てからは、穏やかな風が涼しくて、1枚羽織ってちょうどよい心地よさでした。

今日は雲が賑やかな早池峰。ほとんどガスって視界を覆いますが、

ふわっと晴れてみたり、
夜のように暗くしてみたり、
水墨画のようにしてみたり、
モコモコの入道雲を見せつけてきたり。

これは楽しい。頭上が豊かに移ろいます。この雲のおかげでカンカン照りにならずに、前日の雨を蓄えた潤いの早池峰を、快適登山にさせてくれたと思います。

水を弾いて流す、弾いて捕まえておく。
植物の特殊能力を垣間見れます。
重くないのかな☺

暑い七里河原では愛らしいカエル君と出会いました。

葉っぱを食べてるのかなと思いましたが、よく見ると…(笑)このあと茂みに入っていきました。

七里河原では林床に咲く花を楽しめます。今日は、

木の根っこに咲く小さなお花、
小さい!コイチョウランを見つけました。

山頂下のお田植え場付近では、

この真ん中に、
ミヤマホツツジが咲いていました。
早池峰山で初めて出会いました。

ミヤマホツツジは、40年ほど前の写真で見ると、御田植場で大きな株でたくさんの花を咲かせていました。

今日はアオモリトドマツの葉の間から窮屈そうにわずかに顔を出していましたが、長い年月を掛けて植生も変わるのかな、と儚くも思いました。

小田越の登山道や山頂付近では、早池峰の黒いダイヤ、

ミヤマアケボノソウが咲いていました。
カッコいいなぁ。

ハヤチネウスユキソウがたくさんの人を呼んで頑張ったあとは、山は秋の気配を醸してきます。

お疲れ様のクルマユリ→雨でだらんとなってしまったミヤマナデシコ→可愛い虎の尾、ナンブトラノオ→不思議なお花 サマニヨモギ
竜ケ馬場でハクサンフウロ→5合目の岩間から首をかしげる、キバナノコマノツメ→お田植え場ではシロバナトウウチソウ→水玉キレイなウメバチソウ
漢字で書くと怖い、弟切草(岩弟切)→秋野さん、アキノキリンソウ→昆虫に大人気のガンジュアザミ→気品を感じるハクサンジャシン(ツリガネネニンジ)
ウスユキソウもお疲れさま→チングルマ胞子→いい香りのイブキジャコウソウ→爽やかソバナ

ナカガバキタアザミはたくさん咲きそうです。ナンブトウウチソウは撮り忘れた。

気なったのはやっぱり食害。

鹿だと思いますが、有毒のコバイケイソウがこんな風に食べられています。この周りの草は踏まれて平らになっていて、どうやら点在する株が狙われている様子。入り込みづらい群落は無害のようでした。

鹿の食害による伊吹山での被害は対岸の火事ではありません。(先日、米原で発生した伊吹山からの土石流は、鹿による食害が原因とされています)

早池峰でも現場は深刻で、何年も前から危険性が叫ばれています。それが引き起こす災害が、我々の生活や経済を脅かす大きな問題になるからです。そして実際に、米原の方が被害に遭われてしまいました。

早池峰でも、白髭水やアイオン沢の土石流が引き起こした惨状は否定しようもない事実です。それが鹿により引き起こされようとしています。

私に出来ることは、誰が悪いとか批判することでは無くて、こういう問題を一人でも多くの方に知っていただけたらという思いで、こうしてnoteしています。


嬉しいこともありました。

カトウハコベ

先日の早池峰で、カトウハコべ満開の大株を見かけたのですが、他の登山者さんと話しながら登っていたので『下山時にじっくり見よう』と思って、結局下山中に見つけられなかったのでした。

で今日改めて発見。来年を楽しみにします。

本当に小さいお花、
まだ数輪咲いてました。
ホソバツメクサとは葉の形が異なります。

まったく予想外のところにも咲いていて、これもまたいい発見でした。

今日は中岳までの縦走を計画していたのてすが、曇なので断念して、ハヤチネリクガメまで行って戻ってきました。

右にリクガメ。
鶏頭山方面。
ちょっとの間だけ雲が切れました!
青が綺麗。

今日は一瞬一瞬の晴れ間が劇的。

山頂直下だったかな。
竜ケ馬場から天狗の滑り岩(はしご場)を目指します。
今日もひとり静かな山頂でした

雨が降ったあとの潤いの山。
夏から秋に移ろう山。
涼しい38回目の早池峰山でした。


山の危機についてnoteしている記事をリンクします。

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