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登山部🌸

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私の好きな山『早池峰山』のお花を含めた登山記録や、歴史、宗教、文化、不思議な出来事など、自分で調べたことをこちらにまとめていきます。
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100年前・お花を巡る物語り

牧野富太郎のことは、多くの方がご存知のことと思います。 このnoteは、現在の岩手県紫波郡紫波町で生まれた農家の長男で、植物学者・マキシモビッチ(マクシモービチ)との運命的な出会いによって、植物界に大きな功績を残した「須川長之助」の物語です。 ■幕末・開国・明治維新〜激動の時代に マクシモービチというロシア人の植物学者は、牧野富太郎(以下、牧野)ら明治初期の日本の植物学者からとても慕われて、多くの人を育て、現代の植物相の礎を築いた方です。 時代は幕末・開国・明治維新。

【登山】ひとり静かな早池峰山

溜まりにたまった代休を使って、早池峰山に行ってきました。 毎年7月は平日休みをとって早池峰山へ行ってます。梅雨に当たると雨の登山になります。それもまた良し。今年はどうなるかな? 5合目御金蔵までは雲の中。そこから上は、雲もなく、カンカン照りにもならず、風も心地よいお山となりました。 思い出したのは、 という詩。 今日は朝の鹿もいない、生き物が静かなお山です。一方、昨日の豪雨で、コメガモリ沢が滝のようになって岩岩を打つ音が響きます。 ドドッ! 徒雲。 10秒動画。

【登山】門馬コースで早池峰山

①早池峰山と北側斜面 ジュラ紀後期から白亜紀前期をピークに、早池峰山塊は複雑な地殻変動を繰り返して現在の形となる。 それから一億年の間に、大陸になったり海に浮かぶ島になったりしたが、早池峰山は常に陸地であったという。 特色ある植物達は今でも根付いて花を咲かせる、氷河期の遺存種として残った。さらに、今では見られないような花や動物たちも、いたのだろう。(宮沢賢治、『花鳥図譜、八月』他) 太古の息吹を感じる早池峰に立ち入るときには、いつも特別の感情に包まれる。 今回は南

【登山】ヘッスラで感じる早池峰山(痛)

転んだつもりじゃないのに、あれ、景色が傾いていく。受け身も取れずいつの間にかドーンと転んでた。 体調も体力も万全なのに、なんで?転倒現場でじっくり考えてみたものの、よーわからん。 下山の最中に頭から(文字通り)ヘッスラで転ぶのって痛い。久しぶりに打ち身でしびれました。筋も骨も痛くないけど、擦り傷にマキロンがしみます。早池峰山を肌で感じられてちょっと嬉しい。 でも大事に至らず幸いでした。気を抜くなってことだ。帰りに早池峰神社さん参拝。 そんな晴れの日のお山の記録。 サ

【登山】花咲く前夜の早池峰山

早池峰山に登ってきました。 河原の坊駐車場に上がるまでに若いホンシュウジカ4頭に出会う。舗装歩きで1頭としばしにらめっこ。若い個体は好奇心が強いのかな。 ヤマドリのドラミングにびっくりしながら七里河原を歩いていると、水がチョロチョロ流れているのに気がつく。雨が降ったんだろうと思います。(雨の日の登山もまた一興で、蛇紋岩の下を伏流する音が聞こえます) 雨粒は晴れるとすぐに消えてしまうので、この曇り空の中には雨粒を蓄えたお花が見られるかもと、ちょっと期待して登ります。 氷

【登山】花と祈りの岩手山

てんくらAの岩手山、朝からすっぽり雲に隠れて。薄暗い森は夢の中のようで、とても幻想的です。足元には常にお花。雨降る森は、雫が潤って活き活きしていました。 ナラやブナの森が火山特有の砂礫に変わり、早池峰のような岩稜も楽しめる岩手山は、やっぱりスケールが大きい。特有の香りも懐かしみ、歩かせてもらいました。 今日は登頂はせず、1600メートル付近まで登ってお花を楽しみ、雲の中でコーヒーして、下山してきました。 今日は幸いにも風がなくて、鳥の鳴き声が良くこだまする1日でした。森

浜に咲く黄色い花・ハマニガナ

山に行ったら次の日は海に行きたくなります。 椅子をおいて波を眺めているだけでも、何か満たされます。 波が来るたびにコロコロ洗われてしまう、不器用な君。戻されにくい所にレスキューしました。カンカン照りじゃなくて良かった。 そんな穏やかな沿岸で、ん?と見慣れない花を見つけて、帰ってきて調べてみました。 カワラニガナ(準絶滅危惧種)かと思いましたが、カワラニガナは河原の砂礫に咲く花のようで、更に葉の形からもハマニガナと判明しました。 横に蕾が数個あって、みんな咲いたら寂し

【登山】早池峰の 風に吹かれて イワカゾエ

5/17(金)に冬期通行止めが解除された県道25号紫波江繋線。天気も良さそうなので早池峰山に行ってきました。 朝5時半に河原の坊駐車場に到着。気温は6℃。コーヒー淹れながら身支度。駐車場から眺める早池峰山、それを支えるような新緑の森が青空のもとで眩しく見えます。 鳥たちのさえずりが騒がしいぐらいに響いています。また早池峰山にこれたな、そんな気分です。 ヤマレコをスタートさせて、ダケカンバが眩しい舗装路を2キロ歩いて小田越登山口へ。 木がザワザワするので、竜ヶ馬場は強風

【登山】鶏頭山〜蛇紋岩に咲く春の花に呼ばれて〜

1865年に、マキシモさんの指示で早池峰に入山したチョウノスキー(須川長之助)さんが採取して、マキシモさんが1867年に発表した固有種の5品種のうちのひとつが、ヒメコザクラです。 (チョウノスキーとマキシモさんのお話はこちら) (私のGPSで記録すると4割り増しで距離が長く出ます) 早池峰山塊でも、シカによる植物の食害は深刻です。端折りますが、林床がハゲポッポになれば、雨による侵食が進み、土砂崩れが起きて、岩塊崩落、白髭水(崩落による洪水)の発生。入山禁止にもなるでしょ

【登山】鞍掛山とセミ登山。

山に行きたくなったので、こどもの日でしたがソロ行かせてもらいました☺ カタクリは見頃を過ぎてましたが、他にもたくさんの花を見られました。シラネアオイは花が大きくて遠くからも目だちます。 タチツボスミレはほぼ全工程で足元に、コキンバイは東側コースで見られました。 今日はヌタ場もなくドライな登山道でしたが、裾を見ると何か付いてます? 2時間半の山行のうち1時間半をセミ君と登りました。 ハルゼミなんだと思いますが、色からして羽化したばかりなのかな。早く乾かして飛ばないとイ

うぐいすの初鳴き

週中にどかっと雪が降って、その後低めの気温で推移したので雪が残った週末、また何となく万寿山に行ってみました。 西側から登るので、晴れていても日陰、谷筋は風が抜けてとても寒い。 先週アイスバーンだった足元はサラサラの雪で、登山靴がよくグリップします。 午後は犬散歩へ。 川沿いのオニグルミの木から「ホーホケキョ」っと聞こえました。耳を疑う、また聞こえる。ついに俺も耳がやられたか?また聞こえた。……ちがうこれ現実。 枝から枝を飛び回っているのはウグイス、はー、ウグイス。例

2024年1月2日(火)散歩の日と、能登半島地震への想い。

休日で体がなまるので、今日は散歩の日にしようと決めてました。 朝散歩気温マイナス0.6℃。曇り。 朝ご飯のあとで1時間ウォーキングしました。体が硬くなっていて歩くのがぎこち無い。時折止まってストレッチ。 帰宅後は車で鳥谷ヶ崎神社さんを参拝。帰りにお守りを購入しました。雪のない寒くない境内は正月らしくなく、不思議。 昼散歩お昼はワンコの散歩1時間。暖かくて手袋を薄手にしました。 夕散歩その後ソロで1時間ウォーキング。朝より体がよく動きます。 散歩しまくった1日。3時間

里山歩き。

昨日で自分の仕事納め。1年間ご苦労さまでした。 今年あと一回はお山に行きたいと思っていて、ようやっと今日、行くことができました。 天気は曇り。気温は暖かく2℃で、晩秋の感じがします。 台温泉や花巻温泉のすぐそこにある万寿山は、里山らしい急登もあれば、穏やかな縦走路もあって、春はお花、秋は紅葉、冬は雪山を楽しめます。 冬は冬でまた、冬を見つけるのが楽しみです。 この雪の下では、虫や花が春を待つのでしょう。雪の下で待っていて欲しかったけど、あれまだ起きてるの?と動揺した

1904-7-22 『早池峯山採集日記』 飯柴永吉先生

科学誌『理学學』への寄稿 「理學界」という明治38年8月5日発行の理学雑誌(一部15銭)に、早池峰山の紀行文があります。読みやすい文章に意訳してみました。 寄稿者である飯柴永吉先生は、明治6年に三重県で生まれ、私の母校、東北学院(当時の中学)で明治36年から33年間教鞭を執られた方です。 以下の紀行文は1904年、先生が31歳のときのものと思われます。 早池峯山採集日記 飯柴永吉 早池峰山は岩手県盛岡市の京都方面(方角を表すのに「京方」という言葉を使っていまし