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Mtg モダン カルドーサレッド アップデートメモ LCI編 他


◾️前提・留意事項

モダンのカルドーサレッドを本格調整する為のアイデア出しとして、LCIのリリースを受けて(一部それとは関係なく思い浮かんだ)デッキのアップデート案・アイデアを雑多に記載する。特に今回は禁止改訂の影響が大きいため、その内容をメインで記載する。
あくまでフラッシュアイデアの為仮組み・1人回しレベルのことご留意頂きたい。
また、同好諸氏においては是非ご意見ご指摘賜りたい。

私のカルドーサレッドデッキに対する基本的な考え・思想については下記の記事参照。

また、直前のWOE時点の定点観測記事は下記。

また、本記事の画像は全て下記から引用した。

◾️特記事項

《激情/Fury》禁止。

不倶戴天の怨敵、その末路

身を焦がす激情の嵐が過ぎ、雲間から暁天が覗く。
ゴブリン達が隠れ潜む巣穴に曙光が差し込む。
荒野に横たわる無数のトークンの燃え殻からは柔らかな新芽が萌え立ち、
長らく干上がっていたマナ・プールには瑞々しい赤マナが湛えられる。

春の訪れである。

《激情/Fury》禁止の意味はカルドーサレッドにとってあまりにも大きい。ポエムの一つも詠みたくなる。

1ターン目にゴブリントークンをばら撒く最高のスタートを0マナで潰されてそのまま負ける心配をもうしなくて良いのだ。《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》スタートが敗着になる環境でカルドーサレッドを使うのは勝ちを捨てるに等しく、アイデンティティの否定であった。
依然リビングエンドや《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》のような、不利マッチ・キラーカードは存在するものの、[構築に制約なく][0マナで][メインデッキから]コンセプトを破壊されることはなくなった。

モダンでカルドーサレッドを遊んでも良いのだ。

今回の禁止改訂の環境への影響は色々な記事で書かれているため詳しくは記載しない。(そもそもインパクトが大きすぎて中長期的な予測が難しい。)
カルドーサレッドの目線で言えば、短期的にはメイン超不利マッチのリビングエンドと、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》をフル採用するヨーグモスコンボがシェアを伸ばしそうなのがやや懸念だが、どちらもサイド込みで戦えないことは無いと思われる。

◾️個別カード評

●《クチルの側衛/Kutzil's Flanker》

サイド後の全除去対策兼墓地対策。ただ、対策効果としてはどちらも中途半端かつ[3マナ]を[構える]という動きがデッキに噛み合わないので基本的には使わなそう。頭の片隅に置いておいて必要に応じて選択肢として検討するレベル。

●《血滾りの福音者/Sanguine Evangelist》

最近たまに収録される喊声持ちクリーチャー。ETBで飛行持ちの頭数も用意してくれる為、能力はデッキに噛み合っている。
ただ、今のデッキ構成が
・3ターン目までに20点叩き込む
・3ターン目に土地を3枚引けるとは限らない
の為、[3マナ]で[出たターンに打点に貢献しない]このカードは基本的には選定対象外。デッキの構成次第では再検討してもいいかもしれない。
喊声が落葉樹能力になり、横並べ推奨カードが度々出てくると思われる為今後も注目したい。

●《遠眼鏡のセイレーン/Spyglass Siren》

1マナで肉を残しながらアーティファクトを供給するカードは常に選択肢になり得る。《ヴォルダーレンの美食家/Voldaren Epicure》《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》が競合相手となるが、今回は本体に飛行が付いている点が加点要素。また、何らかの理由で青カウントが必要な場合も候補となる。

地図トークンは基本的には《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》《上機嫌の解体/Gleeful Demolition》(以下"トークンスペル")のタネとなるが、事故の際に土地を供給したりグダッた後に2/2飛行を作れる(可能性のある)オプションがあるのは悪くない。

サブカラーを青にする場合は採用を検討しても良さそう。

◾️その他

LCIとは関係なく思い浮かんだアイデアを記載する。

特に新規のアイデアが浮かんだわけではないが、
・禁止改訂でどうせ環境は変動すること
・《激情/Fury》前提の歪んだ構築が必要なくなったこと
から、今一度コンセプトに立ち返り自分の動きを追求した構築を検討した。

サイドは暫定

コンセプトとは即ち、
①1〜2ターン目にクリーチャーを横並べし、
②2〜3ターン目に全体強化して20点を叩き込む
であり、これらを達成する手段として土地/横並べ手段/全体強化手段の3種に何を選択するかがデッキ構築の主たる部分になる。

リストを仕上げるに当たりいくつか考えをまとめた要素について説明する。

爆発的な横並べの手段として、トークンスペル2種と《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》に追加して、①《光素跳び》と②《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》+《モックス・アンバー/Mox Amber》パッケージを採用した。

①《光素跳び/Halo Hopper》

基本的にはMOM編で触れた通りだが、構築への制約に対してリターンが高く、1〜2枚はお手軽かつ結構強く運用できる。

0マナアーティファクト+トークンスペル+《光素跳び/Halo Hopper》が初手に揃っていると打点が跳ねるので2ターン目に許容できるアクションの範囲が結構広がる→キープがしやすくなる。具体的には、
・1ランドストップを1ターン程度なら許容できる
・2枚目以降のトークンスペルを運用しやすい
・《奇襲隊》2種が無くてもある程度打点確保できる
が挙げられる。これらの効果を構築に負担をかけずに現実的に運用できるのは費用対効果が高い。
リスクとして、トークンスペルがない時/重ね引いた時/後引きの時の弱さがあるが、これは結局メリットとの天秤と、他候補との比較になる。
この枠の競合相手は基本的に追加の1マナクリーチャーになる。具体的には、平均的に高いパフォーマンスを見込める《ゴブリンの先達/Goblin Guide》か、サイドの常連であり痒いところに手が届く《軍団の忠節者/Legion Loyalist》、ドロー安定に若干貢献しながら最後は3点飛行クロックになってくれる《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》あたりで、どれも決して悪くはない。ただ、1マナのアクションは既に足りておりプレイターンが限定されることや、上振れへの貢献度を考えると《光素跳び/Halo Hopper》の方が優れていると判断した。

枚数を2枚程度に抑えれば前述リスクも許容レベルに抑えられるので、現在のコンセプトで構築する限りは固定スロットにしてもいいと考えている。

②《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》+《モックス・アンバー/Mox Amber》

この枠の選択は、本質的には9〜11枚目の0マナアーティファクトに何を採用するか、と言う命題に対するアプローチである。
以前の記事でも記載した通り、2種のトークンスペルを強く運用する為、0マナのアーティファクトが最低10、出来れば11必要だが、《メムナイト/Memnite》《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》を除くと選択肢が殆ど無い。

他の候補としては、《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》《虚空の杯/Chalice of the Void》が挙げられるがいずれも噛み合わない時にあまりにも弱い。

それぞれの主な特徴は以下の通り。
・【共通の特徴】
〇:1枚引きならトークンスペルのタネや《無謀な奇襲隊》の怒濤のタネとして処理可能
×:噛み合わなかったときや後引き時にカード1枚分の働きをしない

・《モックス・アンバー/Mox Amber》
◎:噛み合った時は使えるマナが増えるので展開力が爆発的に向上する。このデッキのベストムーブの一つになりうる。
△:伝説クリーチャーとのセット運用が必要(構築への制約)。これは枠と相方次第だが、相方に関しては《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》の単品性能は申し分ない。

・《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
△:打点は低いが一応頭数になる
△:《光素跳び》の召集に若干貢献する

・《虚空の杯/Chalice of the Void》
◎:続唱デッキ相手に劇的に刺さる
〇:どうせサイドには採用するので、サイドスロットが空けられる
×:自分の動きに全く貢献しない

上記を考慮した結果、腐る時は腐るという諦めの上で、《モックス・アンバー/Mox Amber》が最も勝利貢献度が高いと判断した。ただし、《虚空の杯/Chalice of the Void》はメタゲーム次第では十分メイン採用しうるとは考える。

また、悩ましいスロットとして③《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》④《イモデーンの徴募兵/Imodane's Recruiter》について記述する。この枠はまだ自分の中でも答えが出ていない。

③《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》

この枠はフリースロットである。基本的にはデッキ全体のバランスを見て足りない部分を補助するカードを充てることになる。《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》に期待する役割は《モックス・アンバー/Mox Amber》の運用の強化である。
当然ながら、《モックス・アンバー/Mox Amber》は相方となる伝説のクリーチャーが多ければ多いほど強く・安定して運用できる。しかしながら、赤1マナの実用的な伝説のクリーチャーは選択肢が少なく、また、いかに《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》が強いカードといえどもドロー操作のない初速偏重デッキにとって伝説被りは致命的になるため4枚フル採用はリスクが大きい。そこで、追加の伝説クリーチャーとして《鐘突きのズルゴ/Zurgo Bellstriker》に白羽の矢が立った…わけだが、単体スペックがあまりにも低い。
単体性能で言えば《ゴブリンの先達/Goblin Guide》《軍団の忠節者/Legion Loyalist》《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》等の方が良いのだが、デッキのトータルバランスを考えるとやむを得ないのか…?
今後わかりやすいアップデートがあるとしたらこの枠だろう。モダンマスターズ3に期待することとする。

こういうのが理想

④《イモデーンの徴募兵/Imodane's Recruiter》

この枠は追加の全体強化枠、《奇襲隊》2種の追加枠である。《信号の邪魔者/Signal Pest》やバリュー土地の補助はあるものの、全体強化スペルを必ず1枚、できれば2枚引きたい関係上、最低9枚確保する必要がある。
しかし以前からこの枠は《奇襲隊》の次点のカードが軒並み弱く悩みの種になっていた。元は《アタルカの命令/Atarka's Command》を採用していたがこれも速攻付与ができなかったりと取り回しが悪く、他の緑のカードがサイドからもなくなったことを機にメインのこの枠にもメスを入れようとしている次第である。

《イモデーンの徴募兵/Imodane's Recruiter》自体のスペックはパイオニアでの実績もあり最低限保証されているが、モダンのゲーム感に当てはめた際に何点か問題がある。
・3マナは3ターン目にプレイできるとは限らない
・3ターンキルを前提に考えると、全体速攻付与のうま味が少ない
 (1マナ+3マナの動きが基本的にはできない)
・出来事面が重く、マナフラ受けとしても機能しにくい
とは言え、肉付き全体強化の優秀さは他では代えがたく、しばらくはお試ししてみようと思える程度のレベルではある。

以上。今後も不定期でやっていきます。
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