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中国地方を一周する(後半)

4日間かけて,中国地方をぐるっと一周旅行します。前半は山陽地方を主に回ります。



Day 3

石見銀山

 この日は朝から大変涼しい天気で,山中に入ると少々肌寒かった。待ち望んでいた秋の空気を感じることができた。

 鉱山から少し下ったところにある代官所跡に停車した。坑道へは貸自転車を用いた。事前に調べていた貸自転車屋が数年前に廃業になっており,別の自転車屋に行くこととなった。旅先にトラブルはつきものであるが,それでもこの時はかなり焦った。
 自転車で町内を駆け抜ける。江戸時代より置かれている代官所跡の町並みに,タイムスリップしたかのような感覚を得た。

 坑道内はかなり狭く,普通に立って歩いていると天井に頭をこすってしまうほどであった。ところどころ細く枝分かれしている箇所は,鉱石が埋まっていたところであろぅか。百年以上前に,この硬い岩石を数百メートルも掘り進めていたのが信じられなかった。

坑道内は前かがみで進んでいく

出雲大社

 祝日ということもあってか家族連れが多く,駐車場がかなり混んでいた。不思議に思ったが,よく考えると訪れた日は秋分の日であった。この日の存在すら,すっかり忘れていた。大学生の長期休みは,曜日と祝日の感覚を疎くする。

 数十分かけて境内を巡り,参拝をした。調べたところによれば,出雲大社は縁結びの神様がいるらしい。50円玉を賽銭箱に投げて,お祈りをした。ついでだから,おみくじと御守りも買った。

 最近周りから「お前は1人でいると間違いなく早死にする」「誰か側に居てくれる人を探せ」と煽られているが,そんなに私は自立していないのだろうか。少し心配になる。
 そんなことだから,何かしら成就しますようにとは願った。
 一応願ってみたものの,自分から動かなければ何も実らないままである。参拝やおみくじは,ただ私たちを後押ししているだけなのだから。

Day 4

 最終日。流石に疲労がたまってきていたので,ゆっくり巡ることにした。

鳥取砂丘

 ところどころ草が生えており,想像していたよりも砂漠!って感じはなかった。それでも,画角によっては一面に砂が広がっているように見えた。
 斜面になっているところを寝っ転がって進んだら目が回った。加えて,砂が服の中に入りまくった。帰宅して洗濯するときに,転がったことをそこそこ後悔した。

顔にもびっしり砂がついた

 砂の美術館にも行った。鳥取砂丘の砂を使ってエジプトの世界観を表現していた。限られたスペースで彫刻するために,遠近法を用いて大きく像を見せようとしている作品が好きだった。

砂の美術館。毎年異なる国の彫刻が展示される

倉敷美観地区

 岡山県で唯一訪れたところである。
 ここはひたすら景色が良いところだったので,座ってくつろぐのがメインだった。明らかに足が疲れているのを感じていたが,自分の好きな光景を眺めていたら心も体も休まっていった。

 道中で,シャインマスカットを贅沢に使ったパフェを見つけた。生クリームよりもマスカットの方が多く,美味しそうだなとは思った。食べてはいない。


 少々省略したところもあったが,これが旅路の記録である。中国地方はひとつひとつの県が大きいので,移動時間がかなり長くなってしまった。次はもう少し範囲を狭めて旅をしたい。

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