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私の好きなカバーソング (1)昭和歌謡編

はじまりは懐メロ番組

還暦を過ぎ体力や健康に自信がなくなると、これまでの人生でよかったもの、楽しかったことを他人に話したいし伝えたくなる。人生を肯定したいからだろうか。さまざまな音楽をジャンルや新旧、和洋にこだわらずいっぱい聴いてきた。
始まりは小学生の頃祖母が毎週みていたテレビの懐メロ番組。演歌中心だが軍歌もよく流れていて、勝手に耳に入ってくるので脳と耳に刷り込まれた。近年はサブスク音楽配信やYouTubeで1940年代の音源から最新のモノまで簡単に聴けるいい時代になった。
思い入れのある曲を別の音楽家が歌い演奏し新しい息を吹き込む。エキサイティングだ!カバーだけの音楽番組もある。おススメはたくさんあるが、古いものばかりなので、若い人にもぜひ聴いてほしいという観点で、紹介したい。今回は昭和歌謡から。

前川清「涙」

中島みゆきの曲。自分も昔職場の飲み会のカラオケで恥じらいもなく歌い、周囲を不愉快にさせていた。前川清版は後半ゴスペルぽいコーラスが加わり盛り上がる。原曲との差がいい感じ。歌詞はいかにも中島みゆきで、沁みる。

中島みゆき「春なのに」

もうひとつの中島みゆきはセルフカバー。学生の頃ファンだった柏原芳恵が1983年に歌ってヒット。切なさ溢れる美しい曲だが後年中島みゆき本人版を聴いて戦慄した。柏原芳恵版は薄口だったので、あまりの違いに驚いた。もちろん柏原芳恵が下手なのではない。工藤静香の「黄砂に吹かれて」、「慟哭」も同じパターンだ。

香西かおりと玉置浩二「無言坂」

玉置浩二のボーカルは極上。普通に歌ってるのに聴いてる方の感情が揺さぶられる。この曲や「圭子の夢は夜ひらく」など演歌ぽく歌詞が重要な曲で一層凄みが出る。歌い手としては天才で日本一かと。「男はつらいよ」は聴くだけで泣ける。1993年レコード大賞を獲った香西かおりと作曲した玉置浩二の至高のデュエットはYouTubeで視聴できる。

玉置浩二、香西かおり「みんな夢の中」

昭和の大作曲家浜口庫之助が作った曲で1969年に高田恭子が歌ってヒット。高田恭子といっても知ってる人は少ないかな。当時テレビの歌番組で何度か見た記憶がある。その頃流行っていた歌謡曲はほぼ忘れたがこの曲は忘れない。こども心に強い印象を残した素敵な曲だ。玉置浩二と香西かおりがそれぞれカバーし、YouTubeではデュエットもある。
他にも多くの歌手のカバーがあり、都はるみも歌ってる。玉置浩二版は説得力半端ないし、香西かおり版は原曲の優しいイントロがほぼ再現されていて懐かしさ溢れる。

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