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私の好きなカバーソング (5)クイーン編

「オペラ座の夜」がロック好きのはじまり


中学生のとき初めて自分の小遣いで買ったLPレコードがクイーンの「オペラ座の夜」だった。多彩な曲群が次々と現れるのに圧倒されたが、旋律がきれいな曲が多いのとそれを歌い上げるフレディ・マーキュリーのすごさ、ブライアン・メイのギターの音色に驚いた。なお近くで聴いていた父はLPのB面1曲目「The Prophet's Song」をお経が出てくる歌と言っていた。
初期のクイーンがとにかく好きで1980年代に入るとあまり聴かなくなったので、2019年の映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットには正直驚いた。ブームに乗っかって様々な年代のクイーンを改めて聴いたが、1973年のデビュー作から1976年の「A Day at the Races」までの5作がやはりいい。

「ラブ・オブ・マイライフ」


「オペラ座の夜」収録曲。元来バラード曲が好きなのでこの曲は私にとってクイーンのベスト1だ。地味かな。ブラジルの歌姫ジョイスはさわやかな初夏の風のようにボサノバで歌う。エンディングもかっこいい。
東儀秀樹のものは最近見つけたが、この曲は雅楽に見事にフィットする。スコーピオンズ版もアコースティックで渋い魅力がある。

「ボヘミアン・ラプソディー」


これはクイーンの人気No.1曲でしょう。ペンタトニックス版はこの複雑な曲のひとつひとつの音全てを声で表現してるのがすごい。こんな面倒くさい曲、ほかの誰がカバーするんだい、と思って検索してみたらカバー曲の意外な多さに驚いた。アーチスト魂に火をつけるのだろうか。
ユニークなのは氷川きよし版。直訳に近い日本語訳と曲の構成をほぼ忠実に再現していて恐れ入った。最初コミックソングぽいのかと思ったがごめんなさい。氷川きよし、恐るべし。

「ストーン・コールド・クレイジー」


クイーンのアルバムの中で最も好きな「シアー・ハート・アタック」収録の曲。メタリカがカバーするならこの曲でしょう。このアルバム、2曲目「キラー・クイーン」のあと、3曲目「テニメント・ファンスター」から5曲目「谷間のゆり(Lily of the Valley)」まで途切れなく進む流れは最高だ。「谷間のゆり」は短い曲だが「ラブ・オブ・マイライフ」に通じる美メロとフレディの高音が伸びるボーカルが出色。フレディの声にメンバーのコーラスが重なる瞬間は身震いする。やっぱりレジェンドロックバンドはコーラスがいいのだ。イーグルス然り、ビートルズ然り。ミューズ然り。


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