私の好きなカバーソング(94)「Setembro」クインシー・ジョーンズ、イヴァン・リンス、ペドロ・アスナール、マーカス・ミラー
前回からのブラジル繋がりで秋の曲をもうひとつ。9月はポルトガル語でsetembroです。クインシージョーンズさんのアルバム「Back on The Block」(1989)でこの曲を知りました。ヒットした「The Dude(邦題:愛のコリーダ)」以来8年ぶりのアルバムで、豪華ゲスト多数参加で評判が高かったです。
この曲には「Brazilian Wedding Song」という副題があり、タイトル通りの祝福感溢れるヴォーカリーズ曲で、ボーカルはTake 6(男性コーラスグループ)とサラヴォーンさん!です。初秋(ブラジルでは早春?)を感じさせる美しいメロディーと清涼感ある演奏やコーラスです。エレピはハービーハンコックさんらしいです。
私はこの曲をきっかけに作者であるイヴァン・リンスさん(ブラジルのシンガー・作曲家、1945-)にハマり、輸入盤CDを探し求めたり、ブルーノート東京での来日公演にも行きました。そのリンスさんは今も現役でブラジル音楽の重鎮です。こちらはこの曲のオリジナルバージョンになります。
アルゼンチンのシンガーでマルチ楽器奏者のペドロ・アスナールさん(1959-)の2002年のライブ盤からです。この方はパットメセニーグループのいくつかの作品にボーカルとして参加、天使の声と称される美声で強烈な印象を残してます。「レターフロムホーム」(1989)の「Dream of the Return」なんてサイコーです。
マーカス・ミラーさん(1959-)はジャズ・フュージョンのカリスマベーシストで、2012年のアルバムで取り上げています。ボーカルはジャズシンガーのグレッチェン・パーラトさんで後半のベースとの絡み合いがとても素敵です。
マーカスさん、この記事が公開される頃はちょうどブルーノート東京での公演の最中と思われます。