【私ヒストリー①幼少期】

こんばんは。あおきまさよです。

私は、北海道室蘭市で生まれました。

田舎あるあるですが、登別市鷲別町に住んでいたけど、室蘭にしか病院がなかったから、室蘭で生まれたんだそうです。

両親は教師。

母は、小学校教師で主に国語と音楽が得意だと言ってました。運動神経抜群で、何でもできる人。背は低めで丸っとしてますが、庭で二重跳びをしていたり、冬はスキーで上級者コースで講師をする。さらに書道は師範代で、何につけても講師をやっていた人でした。

そんな母は、子供が大嫌い。生徒としては見れますが、一定の距離を保たないといっしょにいられないほど。私のこともとても嫌いだったようで、母はほとんど家にいませんでした。ほとんど記憶にないです。

父は、高校教師で物理専門。コミュニケーションは苦手。宇宙や数字、あと、山登りが大好きでした。いつも静かに読書や数列の問題を解き、趣味はアマチュア無線でした。マニアック。

母が家にいないので、家に居なければならなかった父は、当初優しい性格でしたが、後に人格が崩壊します。

父は人間らしい人間でしたが、なぜ母と結婚したのか、私は小さい頃から謎でした。

馴れ初めを後から聞いたのですが、父と母は、共産党員のかなりの活動家で、何ちゃら運動をする際に、出会ったそうです。

当時の母は大層な美人でしたが、なぜかモテる気配もなく、大人しく真面目だった父が声をかけたところ、すぐに結婚となったらしいです。

母は子供は痛い思いをしてまで産みたくないと当時から言っていたそうですが、できた私を産んでくれと頼み倒して、産んでもらったそうです。

私が生まれた後、母はもう二度と産まないと言って怒っていたそうです。

それでも私を抱いている母の写真はにこやかで、素直になれない人だったのかなぁとも思ったりしていました。

しかし、私が5歳時の鮮明な記憶が蘇ります。

私『なんでまさよってなまえにしたの?』

母『あー、男の子が欲しかったのよ。だからあんたの名前は【真】て書いて【まこと】だったの。でもさー、生まれてみたら女でしょ?もーがっかりしたわー。あんたは【真の代わり】よ』

わたしは、【真代】と書いてまさよと読みます。

これが、結構長い間ひきずったトラウマです。あー、この人本当にわたしのことが邪魔なんだなぁと思いました。他にも、『産みたくなかった』とか『産むんじゃなかった』とか真顔でよく言っていたし、第一、母の手料理を食べたことが数回しかない。家出をしても、生理が来ても、全くの無視!記憶のどこを探しても、私に愛を配ったことのない母でした。

よく、子を嫌う母はいない、母を嫌う子はいないと言いますが、私は、そんなきれいごとを言わないでほしいと思っていた冷めた子供でした。

私の保育所でのお気に入りの遊びは、テレビラックの中に入って、ホールにある全ての縄跳びを三つ編みにすること。隔てたかった。一般の子供と私の間を。

私は話しかけられたらすぐに泣いてしまうくらい、どこに居てもこわかった。安心できるところがなくて、言葉もでなかった。何もできない子だと母も先生も話していたし、連絡帳に先生がどれだけ書いても、母からの返信は無かった。

保育所の記憶は、いつも泣いていたこと。それから、てらかど先生が、お酒を飲んで温泉に浮かんで死んだよと、母に知らされたこと。好きな絵本も好きな遊びも何も思い出せない。

うちに帰ると、白い女の人がいて、それがまた強烈にこわかった。トイレにその女の人は帰るのだけど、汲み取り式のそのトイレの蓋から、いつも睨みつけてくるので、お邪魔しちゃいけないのと、ドアを開けたら出てくるんじゃないかと、どちらにしても怖くて、トイレに行けなかった。

それが原因で1ヶ月の間で3回くらい、膀胱炎になっていた。それでも母は仕事を休まず、病院に連れて行ってくれたのは、近所のたばこ屋さんのおじちゃんだった。

誰か母にちゃんと子育てをしろとか、子供をみてあげてーと言ってくれるのを待ってたけど、言えない理由があったのか、言っても聞かなかったのか、言いたくも無かったのか、なにも変わる様子はなかった。

私は一人っ子で、家でもひとりだった。ただ本を読んでいた。ただ他の人には見えない、白い女の人を怖がって、おしっこを我慢していた。

なにもおもしろくないし、なにも生み出せない、だから、思い出さなかったの、今まで。

悲しかったし、さみしかったと思う。ごめんね。ほっといて。私もお母さんと同じだったね。

でも思い出さないほうが、幸せだと思ったんだ。エドワードゴーリーの絵本みたいに、絵に描いたような虚無を持って、私は5歳まで、そのまま立っていた。思い出しても感情が全く動かないほど、蓋をしていたんだな。書いていても、あら、かわいそうに。くらいの他人行儀な私がいる。

小中学生編につづく




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