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男性VTuberが登録者数1000人まで昇って来れた話。

久々のnoteです。
Web小説発掘家(バーチャルスコッパー)として活動中のVTuber、
夜見(よみ)ベルノ」と申します。
活動開始から1年9カ月でYoutubeの収益化ラインを突破しました。
私はこれまで、VTuberがよくやる「ゲーム実況・歌ってみた・ASMR・シチュエーションボイス」にほとんど頼らず活動してきたのですが、
1000人突破記念の配信にて
マイナーコンテンツで活動する為に、私が何を考えて活動していたか
というお話をさせて頂きました。
この時の内容を書き起こしてみます。

◆はじめにまとめ

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これが分かっている方は、以降の文章を読む必要はありません。
では、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。

◆自分の活動目的とリスナーを設定しよう

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根本的に私の活動目的は「無限に面白いWeb小説が読みたい!」という
自分本位なもの。
では「これを実現するためには?」というルートを、
仮でもいいので(※1)考えてみます。

①Web小説を書いてくれる作者が増えれば、
 その中から面白い作品を書いてくれる人が出てくる(だろう)
②Web小説の読者が増えれば、その中から作者が出てくる(だろう)
今はWeb読者ではないが、読めば読者になってくれそうな人を考える
 ・「Web」小説なので日常的によくWebにアクセスしている
 ・サブカルチャー系コンテンツに馴染みのある人
 ・物語性のあるコンテンツを好む人
  →こういう人が今一番見ているのはVTuberなのでは?
  
 →よし、Web小説を紹介しまくるVTuberになって、
    VTuberリスナーをWeb小説沼に落とそう。

(※1)一発で正解が引けるわけもないので、
   これは活動中に徐々に修正していくことになるでしょう。

◆リスナーの設定と企画 ~誰に、何を、どう届けるか~

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活動方針が決まったら、自分の目的に合うようなリスナー像と、
彼らに届けるコンテンツを想定します。
・どんなリスナーが
・何を求めていて
どう届けるか
を想定していくのです(同※1)。

私の場合は、3種類のリスナーを想定しました。
①Web小説作者(最終的に増やしたいターゲット)
②Web小説読者(作者候補)
③VTuberリスナー(読者候補・最も取り込みたいターゲット)

これに対する施策を順番に見ていきましょう。
①Web小説作者
 
作者さんが求めているものは、もちろん「読者」。
 ならば私自身が読者になってしまえばいい
(というか作品を読みたい私にとっては得しかない
 ついでに作品を読むことそのものをイベントにできたらなお良い。

 そこで私が考えた(正確には先駆者さんの許可を頂いて始めた)のが、
読書実況」および、その予選会としての「あらすじ朗読会」です。

読書実況」とは、
映画の同時視聴のように、リスナーと共に小説を読む新しい読書体験」。
詳細はVTuber初の読書実況者、如何屋サイとさんの記事が詳しいですが、
私の場合は以下のような狙いを持って実施しています。
・作者
 一度に複数人の読者さんの感想がリアルタイムに届く
・読者
 自分とは違う視点の感想を聞くことで読みが深まる
 気になる作品との出会いの機会となる
・VTuberリスナー
 作業の合間にながら聴きができる
 小説を読むのが苦手な人にも、半分ボイスドラマのように楽しめる

つまり、サブターゲットまで見据えたコンテンツになっているわけです。
更に、これだけでは終わりません。

大変ありがたいことに、読書実況作品へのご応募は毎月多く頂いています。
一方で、1カ月に全て紹介し切るには私の活動時間が足りません。
そこで、リスナー投票で翌月の読書実況作品を決める予選会として、
あらすじ朗読会」という企画を同時に実施しています。

「小説のあらすじだけを聞き、最も読んでみたいと思った作品2作に投票」
というルールなのですが、これも狙いがあります。

・作者
 あらすじは作品の看板となるため、読者に読んでもらうための見直しの機会となる
・読者
 自分とは違う視点の感想を聞くことで読みが深まる
 気になる作品との出会いの機会となる
・VTuberリスナー
 短いので最後まで読みやすく、興味を持った作品にとっつきやすい
 ⇒そこから「小説って面白い」と分かってもらえれば読者になってくれる

Web小説読者
 これは私自身がそうなのですが、
 読者としては「1作でも多くの面白い作品が読みたい」。
 このために実施しているのが作品紹介企画「夜見の本棚です。

「1日1作Web小説を紹介する」というシンプルなこの企画は、
・配信ができない日も何らかのコンテンツを提供し続けられるようにする
・自分に可能な限り負荷のない、継続性のある活動の芯を作る
・「Web小説の紹介をしている人」であると認知してもらう地を作る

 という考えで企画しており、2019年7月24日の準備中期間よりほぼ毎日続いています(体調不良などで投稿できない日もありましたが、翌日2本投稿するなどして帳尻を合わせています)。
 2021年10月1日現在、その総数は800作以上。
 これからも私の主要活動の1つでありつづけるでしょう。 

③VTuberリスナー
 最も取り込みたいリスナー層にして、最も難しいターゲットです。
 まだ明確に効果のある対策を打てているとは言い難いのですが、

・「Web小説」への興味に繋がるコンテンツであること
⇒「面白い話」が聞きたい(読みたい、に繋がればベスト)

 という仮定から生まれたのが「夜見の書架、貸します」という企画です。

1時間の対談型テーマトークで、トークテーマは事前に出演者さんにご応募頂くという形です。要は「ジェネリック・マツ○の知らない世界」。
この「1時間」というのが肝で、それなり以上に熱量を持っていないとなかなか話すのは難しいのですね。
逆に、人が熱量を持って話す内容というのは、その話題に詳しくなくとも興味深いことが多いのです。つまり創作のタネになる

更にこの企画は「配信者でなくとも参加が可能」です。
つまり、変則的な「参加型」配信なのです。
「リスナー参加型」がコンテンツとして強いのは皆様ご存知のはず。

ホラゲー配信などで良く見る「悲鳴助かる」というコメントの意味をあえて深掘りするこの回などは、VTuber側からはなかなか出てこないでしょう。
まとめるとこんな感じになります。

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◆やりたいこととリスナーをマッチングさせよう

「好きなことで、生きていく」。Youtubeの有名なキャッチコピーですね。
「でも好きなことだけやっていたらリスナーさんが離れてしまうのでは?」
 これは一つの真理です。

 でも、もし「自分の好きなこと」が「リスナーの見たいもの」だったら?
 先に挙げた3つの企画は、いずれも「リスナーさんの見たいモノ」を意識しながらも「私の好きな事」あるいは「ほぼ負荷なくできる事」なのです。

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①読書実況
 新しい小説が読める。こんなに嬉しいことはない。
 やればやるだけお得な企画ですよね。
②作品紹介
 元々毎日小説は読んでいるので、これを感想として出力するだけ。
 140字以内という制限も掛けているので、ほとんど手間もかかりません。
③変則参加型トーク企画
 元々、私は他人の話を聞く側に回ることが多く、それが苦になりません。
 特に「人が熱量をもって話す内容」は非常に興味深いです。
 そして「熱量をもった話」というのは、私のリスナーさんにも多い創作者さんにとっては、創作そのもののタネにもなると思うのです。

◆コンテンツ特化という戦い方

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 「YouTubeの伸ばし方」的な資料を見ていると、よく言われているのが「コンセプトを明確に定めること」。
 私も当初は「Web小説」一本に絞ろうと思っていましたが、これだけではゆくゆく行き詰ってしまうことは明確でした。
 そこで、自分自身の企画内容を見直し、コンセプトを再定義しました。
 何のためにWeb小説を紹介するのか。リスナーさんすら巻き込んだトーク企画の目的は何か。

 それが「人と物語を繋ぐ場所」というチャンネルコンセプトです。

 結果、これまで封印してきた企画にも意味を持たせることができました。

・ゲーム実況
 「他のVTuberと共に作る物語」ということで、YouTube外にアーカイブを退避させることでチャンネルコンセプトを維持しつつ、企画には参加するようになりました。
 直近では「15人でのAmong Us」等にも参加しています。

https://www.twitch.tv/videos/1192198225

・歌ってみた
 ソロでは記念枠の特別企画としてアーカイブを残していないカラオケ枠をやりました。
「記念企画」そのものが物語性を持っています。
 また、コラボの一環としてデュエットにも挑戦しています。

・シチュエーションボイス
 こちらは「リスナーさんから頂いた台本を読む」という形です。
 これまた「特別企画」ですね。

◆さいごに

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 ということで、ここまで語ってきた内容はすべてこれに集約されます。
 「どこに自分の提供するコンテンツを求めている人がいるか」については、また別の工夫が大いに必要となるでしょう。
 「知られなければ、評価の俎上に上がれない」とはよく言ったもの。
 各種大手企画やTwitterの流行タグ、提供しているコンテンツに関する話題をいち早く届けるようにするなど、私もまだまだ工夫の余地があります。

 ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。
 次は、私の書架でお会いいたしましょう。

 ※先月3D化しました。左手がめっちゃ暴走するのは気にするな。


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