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随分と暖かい日が続いています。

先日、ソロでテンくん(柴犬)とデイキャンプに行きました。


気温も20度を超え、アウターも必要なし。山深い渓谷にダムがあって、青空と山の緑を反射したグラデーション色の水面をした湖水で釣りをする人がいたりして、それはそれはステキなシチュエーションだったんです。


ふと気が付くと、僕のサイトのすぐ近くで、山の景色をしみじみと眺めているあるおじさんがいました。

僕は気持ちがよかったので、思わず声を掛けました。

「いいお天気で気持ちがいいですね」

すると、そのおじさんは、すました顔をして

「天気がいいのは見たら分るわい!」

って答えたんです。


僕は

「へ?…」

ってなりました。

たぶん、何か聞き間違えたんだろうと思った僕は、勇気を出してさらに言ってみました。

「あったかくて、景色も最高ですね」


すると、そのおじさんはこう答えました。

「当り前じゃ!景色が汚かったら、こんなところ来るかい!」


ん?

モヤモヤする…

なんなん?この返し…

僕、なんか心が傷ついたときに感じた気持ちと同じ感覚がする…

でも、おじさんの顔をよく見ると、怒ってるふうには見えないんです。

そこで、意を決して、もう一回だけチャレンジしてみました。


「おじさん、キャンプ好きなの?」

って聞くと、

「当り前じゃ、嫌いだったらこんなところ来るかいや」


ああ、やっぱりや。

このおじさん、悪気ないわ…

悪意なく言ってるんです。


たまにいるんです。こういう人。

いちいち毒々しい表現をする人。

本人は悪意もなく、普通に返事してるつもり。


けど、受け手には期待通りの返答じゃないので、どうしても会話が噛み合わない。


だって「いい天気ですね」

って聞かれたら

「当り前じゃ!見たら分る」じゃなくて

「ほんとにそうだね」と言えば、お互いが気持ちがいいんです。


でもそれが分からないんです。

相手の言葉を肯定する…という習慣がない人なんです。

たぶん、ずっと自己中で生きてきたんでしょう。

でもそれって、この人、周りから嫌われてるやろうなぁ…

と推察できます。

とにかく悪気がないというところが致命的です。


ま、年上の見ず知らずのおじさんにコミュニケーション個別無料セミナーを開くわけにもいかず、そのまま僕はフェードアウトして距離をとることにしました。

せっかくの癒しのキャンプなので、あまり嫌な気分にはなりたくないものですから。



テレビでは、芸人さんなどが毒舌を笑いにしたり、毒舌を売り物にしたコメンテーターなどが出てると、どうしても高い視聴率を取ります。

人は、欠点を指摘したり、突っ込んだり、いじったりしているのをみると、ついつい興味がわく生き物なので、メディアではそういうシーンが多くなります。

自然、見すぎると脳に刷り込まれるんですね。

やがて、何か話しかけられると、まず否定思考からアウトプットしようとする習慣がついてしまっているタイプの人が少なからずいる…ということ。

そして、それは往々にして自覚がない…

偏見かもしれませんが、中高年(50代~60代)の方に多い気がしています。

相手が嫌な気分になっていても、なぜなのかわからず、自分の言葉のせいだとは気づかないんです。

気の毒だし、損してるなぁ…と思います。

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