悪口密告するヤバい奴にタゲられて人間関係壊されたこと、私もある

Twitterで流れてきた「ヤバい女にタゲられて〜」の記事の体験談とほとんど同じような体験をしたことがあったので、ペンを取らせていただきました。

青南先生の壮絶な体験には遠く及びませんが、自分の場合も、とんでもなくヤバいサイコパスにタゲられたことがあります。その話をします。

そのサイコパスをXと呼びます。
Xとは大学のサークルで出逢った先輩です。
最初はあまりかかわりがありませんでしたが、私がサークルで重要な役割を任されたことで、徐々にXと関わることになりました。
Xは当初どこからどうみても普通の、いやむしろ魅力的な人間でした。
年上で頼りがいがあり、私はその人にサークルの役割を教えてもらっていました。
少し強引な感じはありましたが、私にはそれが強いリーダーシップに映り、すぐにXに懐きました。

そしてここから私は見事にXの手練手管にハマっていきます……

Xには人を惹きつける力がありました。
というか、信用させる力がありました。
見た目、話し方、声の抑揚。
それを使うことで、「なんかこの人凄い人だな」と思わせる才能があるのです。スキルを大っぴらにしなくても一目置かれるような……そんな技術を備えていました。

私はXのことがとても好きでした。お世話になったことも多かったし、話を聞いてくれていたし。
プライベートでも仲が良くて、家にも何度も行きました。呼ばれたことに優越感すら感じていた。信仰に近かったと思います。

ですがXは、打ち解けるうちに、そんな「信仰」に漬かっていた私ですら「え?」と違和感を持つことを度々言うようになります。
なんというか、、決めつける感じがあったというか
ナチュラルに下であるというのを前提に話しているというか

たとえば「あなた、私が誘ったら来てくれるよね?」という感じじゃなくて、「あなたは私が誘ったら来るから~」みたいな。「多分来る」とかでもない。
え、それ最初から決まってんの? 前提なの? 誰が行くっていったの? という違和感のある言い回し。
まあ先輩と後輩だからそうかもしれないけど……とちょっとモヤモヤ。
友好的な態度にどんどん、支配的な考えと言動が滲み出ていました。

また、Xはやたら人に干渉したがる人でもありました。
本来当人が解決すべき問題を横からかっさらう。好きな人を自分の近くに置きたがる。そして人の噂が大好き。色んな人の噂を聞いては色んな人に吹聴する。
情報を使うのが上手いようで、それで裏から~みたいな話もしていました。

次第に私は、仲良くしながらもそっと「この人敵に回したくないな」と思うようになりました。
健全な人間関係ではないです。本当に仲の良い人には抱かない感情です。

で、まあ、そのあと暫くは何もなかったのですが、
私にとっては分岐点だった事件が起こりました。

その日はサークルである集まりがありました。私もXもいる集まりで、他にAとBという人物がそこに参加していました。全体の人数は15人くらいかな。皆同じサークルの仲間です。AとBは、同じサークルですが、以前からの私の友人でした。

私は用事がありそこに遅れていきました。
その日は何事もなく終わったのですが、後でXにこう言われました。

「あなたがいない時、AさんやBさんがあなたの悪口言ってたよ」
「CさんとかDさんとか、みんなそれに賛同していた。あの人はこういう反応してて、あの人は~」
「きっとどこでも言ってると思う。他の場所でも聞いたことある」
「このままほっといたら皆に波及するよ」

と。

前提として、、この時点でA・Bと私の関係は、少し微妙でした。
それまで仲良しだったのですが、色々なものが嚙み合わなくなっていき、特にAとは壁ができていました。同じサークルにはいましたが。

実際にAが私のネガキャンをしているのを見たこともあり、Aさんが言っていた~というのはかなりリアリティのある話として聞こえました。
正直言ってはいたと思います。複数の場所で言ってたのも、まあホントだと思います。。

この時の私は激しくショックを受け、AとBを憎みました。
友達だったのに何で? と強く落ち込みました。
……ですがこれこそが、Xの企みだったのです。

陰口を本人に伝えるやつ、ほんとヤバいですね。

Xに言われたことはすべてがギルティですが、その中でも特にヤバいのは「きっとどこでも言ってる」「ほっといたら波及するよ」という言葉。

何も行動を起こさなければどんどん状況が悪くなるよ、といっているのです。行動を起こさなければ駄目だ……という強迫観念を起こさせます。
私はサークルの皆に嫌われたくないから、何かしないと、と焦りますね。
けれど、行動ってどうやって? 何をするの? 
そんな時Xに言われます。「私に任せといて!」と。

ここで、「本来自分が解決すべき自分の問題を他人に任せ、当事者でありながら部外者になった」状態が発生したわけです。
本来人間関係のトラブルを解決すべきは当人なのに、第三者が間に入ってしまいました。しかも、見えない場所でです。
これにより、情報や感情はどんどん歪められて伝わっていきます。

当事者でありながら全貌を把握できない。
そういう不安な状況におかれたわけです。

その後私は誘導されたり感情を増幅されて、AさんやBさんを一方的に恨み、結局色々あって縁を切ることになってしまいました。
今振り返れば、本当に異常なくらい憎んでいた。操られていた証拠とはいえ、口も大変悪く、まるで自分ではないようでした。見苦しいものがありました。

AさんやBさんは友達でもあり、、遅かれ早かれだったとはいえ、このような別れ方になってしまったのが今でも悔やまれます。その後また色々あり、それまで築いてきた人間関係をほぼ全て破壊されました。(自分から遠ざけたものもあるので、全部ではない)
「色々」の詳細は後述します。

その前に、Xという人間について語りたいと思います。
果たしてXは何故わたしにそんなことを吹き込んできたのか。
Xは何がしたかったのか。

分析した結果、おそらく私を、自分を中心とした都合の良い人間関係に引き込みたかったんじゃないか、と思います。
Xは所謂、サークルの派閥のリーダーみたいな人でした。
そしてXに関わるようになった時のわたしは実は割と良い立場、うまくいえませんが非常に利用価値の高い立場にありました。
でもその立場にそぐわず自我ブレブレ、依存心が強く自己肯定感が低く、意味もなく自責的かつ他責思考のメンヘラ人間だったので、悪い人間にとっては格好の餌食だったはずです。
だってちょっと甘いこと言うだけで簡単に依存するんですから。マジ楽。

ですが、自分に都合の良い人間関係に引き込むためには、私のこれまでの人間関係を破壊し孤立させる必要があります。
だからわざと周囲を疑うように仕向けた。
周囲を敵だと思い込ませるのです。
特に、以前からの大学の友人達を「敵」と思い込ませようとしてきました。

それは大学の知り合いだけでなく、家族や高校の友人にまで及びました。さすがに「家族や高校の友人」とは敵対しませんでしたが、元いた友人を信じることができなくなっていました。
それまで「いい人」だと心底思っていた相手でも、「でも裏ではこんな話してるんでしょ!?」と疑ってしまうみたいな。
本人に言ってはいなかったですが。
Xとその周辺は味方、それ以外は全部敵。そう思い込まされていました。

ですが幸い、そんな中でも根気よく助言をしてくれる方々がいました。その方々と話している間に事態のおかしさに気付き、すんでのところで逃げられました。Xとの連絡をすべてシャットアウトしたんです。
その助言してくれた方々とは今も付き合いがある、恩人です。
私めちゃくちゃ恵まれてたなと今でも思います。

もし逃げられていなければ、わたしは今でもXに依存し、新しく人間関係ができても破壊させられていたでしょう。家族とも引き離されていたと思います。そして、Xが「信用する」息のかかった人物のみと関わることになっていたでしょう。
なんか変だなと思っても、その時にはもう他の関係をすべて壊されているので、抜けることができません。

よく聞く洗脳の手口です。
囲って依存させるアレです。
マルチとかでも使われるそうです。

事態が進んでいれば、ひょっとしたら高校からの友人や、家族とも関係を切らされていたかもしれない。
そうなる前でよかった。
Xにずっと感じていた違和感って、この「やり取りや人間関係、生活圏すらも支配しようとする」ところだったんですね。

まあ逃げられたのでよかったですが、逃げ方がちょっとよくなかった。フェードアウトでなくカットアウトだったから、少し角が立ちました。
普通ならここで終わりなんですが、Xは普通じゃないのです。

その後私は意図的に孤立させられ、そのサークルを追放されてしまいました。これが「色々」。

この辺りの経緯はややこしいのですが、、、
簡潔にいえば、XがリーダーであるEに「ナナがEさんの悪口言っていた」と吹き込んだ。Eはそれを信じた、みたいな感じです。
私とA・Bとの関係のように。
私はAやBと直接連絡とらないほうがいいと言われていましたが、Eもそうだったのかもしれませんね。急に言われたので青天の霹靂でした。

結果的には、
「すべてのトラブルの原因はナナ。みんなが苦しんでるのは全部ナナのせい。すべてナナが一方的に悪い」という風にXによって歪められ、Xを信頼しきっているEに追放された、という感じです。

ここまで見てわかるかと思いますが、
私はEともAともBとも、直接話し合っていません。
すべて憶測と密告、洗脳により、互いが互いを憎み合わされていたのです。

私も当時苦しみましたから、まあEも苦しんだでしょうね
巻き込まれたAやBも苦しんだと思います
周囲の人全員を苦しめて、悲しませて、楽しいのはXだけ。周りの人間関係をコントロールして、皆が自分だけに依存するように仕向けて、さぞ楽しかったことでしょう。

追放された後で別の筋から知ったことですが、Xは裏でわたしのネガキャンもして評判を貶めていたようです。しかもこれは、わたしとXがまだ仲がよかった頃にやっていたようです。
でそのネガキャンを真に受けたAがわたしの悪評をサークルで広めた話を聞きました。
つまりXは、わたしにはAのネガキャンをし、Aにはわたしのネガキャンをしていたのです。

Aに神妙な顔で私の悪口を言えば、Aは私を非難します。ただでさえAと私の関係は微妙だったので、そうなりやすかったと思います。
その内容をそのまま私に伝えれば、私もショックを受けAの非難をします。
ただでさえ(以下略)
ここからは憶測ですが、そのとき私が言ったこともAに伝わっていたのではないでしょうか。
つまり情報操作で敵対させていたわけです。決して自分の手は汚さずに。

何故そんなことをしていたか――
目的は、Xと仲良しだったころに本人から聞いてました。実はXは当初、Aの方をサークルから追い出そうとしていたんです。
これは、私とXが話すようになる以前からそうしようとしていたらしいです。(Aは別派閥のリーダー格で、悪目立ちするタイプではありました)
多分AはXにとって都合の悪い存在。だから、私とAを敵対させようとしたんだと思います。追い出したのは私だ、ということにして……

……いや頭おかしいんか???

今考えれば明らかに狂人の振舞ですが、最初に言った通りXは魅力的に見えるため、皆がその言葉を信じます。それがすぐバレるような嘘でも、違和感のある話でも。
わたしも信じました。AもBもEも皆信じたと思います。

周囲の全員に自分「だけ」を信じさせ、疑心暗鬼に陥れ、敵対させ合う。人間関係を破壊し、自分を中心とする人間関係に作り直す。自分に逆らう者、嫌いな者は「追放する」。
典型的なサークルクラッシャーです。

サークラの何が怖いかって、本来は色々な人が色々な人に向けるべき自然な好意や信用を、強引な手段を使ってすべて自分に向けさせるからなんですよ。クラッシュは副次的効果でしかない。
本当に自分の魅力だけで全員から好かれ.るなら、サークルはクラッシュしないです。メンバー同士をいがみ合わせ、悪意や噂を利用するから、クラッシュします。

あのサークルはもう駄目です。EがXに完全に支配されてるから、いつかどこかでクラッシュするんじゃないかな。そう思います。

・・・

……結局、人間は行動がすべてです。

XはEを操り、自分に都合の悪い者(=私)を追放しました。
離れるでも糾弾するわけでもなく、愚痴を言うのでも陳情するのでも無視するのでもなく、裏から手を回し人を使って「追い出した」んです。
まともな人間ならやりません。
どんなお題目並べてようと正当っぽい理由があろうと、この時点でXがサイコなのは確定です。

理由は……私が「Xにとって都合の良い人間関係」を拒絶したからかな、と思います。それか、追い出されて孤立した私が「私が間違っておりました! 何でもしますからやっぱり貴方様のお仲間に入れてくださいぃぃ!!」と縋ってくるのを期待していたか。どっちにしてもキショいわ……

これはもうだいぶ前の話ですが、今でもXのことは忘れていませんし、今後も忘れることはありません。X以上のサイコパスが人生に現れるまではね。そんな日来るのか?
まあいいか。

・・・

さて、これを読んでいる皆さん。
特に自己肯定感が低く、誰かの目を気にして生きている方々。

どうか自分をしっかり保って、自分の心に従い生きてくださいね。
そして、他人の悪口や噂話、監視ばかりする人とは即離れましょう。
他人の噂話ばかりする人があなたの話をしていないと思いますか? 他人の悪口を伝えてくる人が、逆をやらないと思いますか?
あの人、私の話もしてるかもしれない……そんな疑念を抱く相手と付き合うほど、一生は長くありません。

そして、陰口を密告して操ろうとしてくる奴とは即縁を切りましょう。そういう人間は必ず「逆」もやります。あなたがうっかり見せた弱味を道具として利用します。

……他人の噂話ばかりする人は、ただ性格が悪いだけです。
ですが、それを渦中の人物に報告し振り回す者は、ただ性格悪いだけの人とは一線を画す「ヤバさ」があります。

「そんな人自分の周りにいるわけない」? 
います。数は多くないですが存在します。
いないと思うのは、あなたがまだタゲられていないからです。
もちろんタゲられないほうがいいです。

「あの人に限ってそんなことはしない」?
そう信じているなら要注意です。本当に腹を割り合った対等な関係でもない限りは盲信してはいけません。
特に、「あなたは悪くないよー周りが悪いんだよー」とか言ってくる人、周りと差別化して優越感を与えようとする人。ナチュラルに上に立とうとする人。
必ず一線を引きましょう。そいつは君にとってのXだ!

「自分は騙されない」?
そういう人間こそ気を付けてください。
自分はこういうの騙されるかも……と思っている人より、謎の自信がある人の方が罠にかかりやすいです。

・・・

改めて書いてみると、私は幸運でした。
本当にxに取り込まれる前に、止めてもらえた。止められてよかった。
でももし止めてくれた人たちがいなかったら? 私は洗脳されたまま邁進し、友人も家族も全てを失っていたかもしれない。
もしそれなら、私は今頃……
そう考えるとぞっとします。

実は、多分その段階までいってしまったんだろうな、と思う女性とも会ったことがあります。
その人は実の家族と縁を切り、Xと家族同然に付き合い、家にも何度も泊まって……今はXの知り合いや同じ立場の人(つまりXの周辺としか付き合ってない人達)とだけ関わっているそうです。

その縁切りは本当に自分の意思だったのだろうか。
ひょっとして、Xにそうした方がいいと言われたんじゃないだろうか。
X以外を敵だと思い込まされていたんじゃないだろうか……

いずれにせよもう関わることはないので、すべて憶測でしかありませんが、Xと関わっていいことなどありません。彼女の人生に幸あることを祈ります。

彼女と私との違いは、「止めてくれる人がいたかどうか」それだけだったと思います。
ひとつボタンを掛け違えば、あの時の女性の立場にいたのは私だったかもしれない。家族も学生時代との友人も憎み、縁を切り、人間関係どころかアイデンティティも人生も破壊されていたかもしれない……
ああ、本当に怖かった。

以上、わたしの体験談でした。

あ、今は別のサークル入ってます。
穏やかで楽しくていいところですよ。



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