カフェイン

私はコーヒーが飲めないんですよ。ガキだから。これはかなり前から自覚していたのですが、単に苦いからだと思っていた。

中3くらいから「カフェで勉強」という響きに憧れてスタバでイキリ勉強をするようになった。
それまではアンチスタバみたいなスタンスだったんだけど。何故アンチスタバだったかというとみんな大好きなギャグ漫画「日常」を呼んで、スタバはサイズの言い方が変で、間違えたら店員に馬鹿にされるという先入観が形成されていたから。
カフェで勉強する時はフラペチーノばかり飲んでいた。高3くらいになるまで他のメニューを知らなかったため。スタバのカウンターでメニューに迷って長い間立ち止まるのが嫌だった。お洒落の権化みたいな場所で優柔不断を晒すの嫌だろ。脳死で大きく看板に掲げられた期間限定のフラペチーノばかり飲んでいた。

そういう訳でカフェイン耐性はあると思っていた。受験期には高濃度カフェインの権化エナドリに手を出していた。模試の英語での寝落ちが酷かったので、睡魔に点数を奪われないべく模試前は必ず飲んでいた。
そんな前にテスト前エナドリのルーティンができていたので12月くらいからの過去問をしまくる時期も結構飲んでいた。いつも眠かったから。年末にかけては毎日飲んでいた。毎日飲むうちに胸痛がひどくなったのでこれ以降は入試本番の前だけ飲もうと決めた。

そういう訳でカフェインは私の中で強く入試と結びついた。
単なる実力不足が主原因ではあるんだけど、心拍増加で数学の1問目がわからないとパニックに陥りその後も無駄にしてしまうとか、利尿作用で異常に膀胱がパンパンになるとか、カフェインによる入試への悪影響を何度も繰り返した。カフェイン=人生に多大な影響を及ぼすクソデカ失敗、という方程式が私の体に深く刻まれた。

そのせいかわからないが、入試がひと段落して久々にフラペチーノを飲んだ日の夜、異常な心臓痛に襲われた。エナドリの大量カフェインならわかるが、あの少量のカフェインで、ここまでの胸痛が起こりうるのか?たぶんトラウマと結びついてカフェイン耐性がゼロになってしまった。もうコーヒーが多少でも含まれた飲料はやめようと思った。

しかし、私の入学した大学には図書館の下にカフェがあった。通りすがると香ってくるコーヒーの薫香。食欲(飲欲?)をそそるフラッペのぐるぐる生クリーム。飲んでしまうだろ。自分の性質を忘れた今日の私は普通に飲んでしまった。

案の定カフェイン耐性はゼロのままで、たった今胸痛に襲われている。
え、わたしもう二度とコーヒー飲めない感じですか?
そんな人生嫌すぎる。もし克服法知っている人がいたら教えてください。あとマジでやめた方がいいのであれば止めてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?