20240817-0823
八月十七日(土)
スーパーへ。駐車場の横のしげみでかさかさと音がして、見ると子猫(黒)がいた。
帰宅。夫は実家へ。私はレタスを洗いピーマンを切り人参を切る。ピーマンはオリーブオイルと塩をまぶして蒸し焼きにする。たまごを茹でる。お昼はラーメン。夜は鯖を焼く。
八月十八日(日)
トマトを切りきゅうりを切り、にんじんをごま和えにする。なすと豚肉を炒めて煮る。たまごやきを焼く。
八月十九日(月)
うすく静かな雨。
労働、買いもの。右手の薬指の爪の付け根に、身に覚えのない傷。
疲れている、とても。ふわふわのニットを着たい。綺麗な色の。ちいさな顔、すべすべの肌、うるんだ焦茶色の瞳、そういうものが欲しい。
帰る時にはやんでいた雨が、夕方再び降りはじめる。向かいの家の室外機の上にはふわ子と黒猫が、少し離れたところには縞猫が眠っている。たまごやきを焼き、なすをベーコンで巻いて焼く。化粧パフを洗う。
現実の私と、文章になった私(でいいのだろうか)は別人のようだけれど、それは、こちら(文章)が別人なのではなく、あちら(現実)が別人なのだ、と思う。実体のある方が別人だなんて、おかしな話かもしれないけれど。でもそうやって実体を俯瞰しているから文章が書けるのかもしれない。というか、そうでなければ書けない。
八月二十日(火)
生活って、会社の仕事より圧倒的に難易度が高いのではないか、ということに気づく。
ピーマンとツナを炒め煮にし、たまごやきを焼く。なすと豚肉を炒める。
シャワーを浴びたり、ドライヤーで髪を乾かしている時に、よく誰かと会話をしている。一人で、誰かと。
八月二十一日(水)
労働、買いもの。たまごやきを焼き、レタスを洗いトマトを切る。油あげとねぎとたまごの味噌汁をつくる。
八月二十二日(木)
労働。帰り道で、自転車に乗った学生達とすれ違う。うすい水色のシャツに、うすいグレーのスラックス。私は私服の高校(定時制)だったから、ああいう子達を見ると羨ましくなる。すれ違った後にただよう、シャンプーか柔軟剤か制汗剤か何かのみずみずしい香りも。通ったことはないのに、懐かしいと感じる風景みたいに。
疲れている。そればかり。からだがぎしぎしと軋む。皮膚はかたくてがさがさしている。それでも私の内側はみずうみなのだ。夜のみずうみ。私自身がどれだけ醜くても、そこだけはいつもしんと清潔なままでいてくれる。けれどそれが永遠とは限らないのでいつも恐れている。そこに一滴でも汚れが混じってしまうことを。
八月二十三日(金)
労働。なすとピーマンをオリーブオイルと塩で蒸し焼きにする。米びつを洗う。化粧パフを洗う。掃除。
疲れると、とある漫画に帰依してしまう。中学生の時に出会って、何度離れても結局戻ってきてしまう。それが楽しいのであればいいのだけれど、苦しんでばかりいる。身を削るようにしか何かを愛せないし、そこまでの気持ちがなければ愛せない。
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