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20240506-0512


五月六日(月)
 雪の夢。起きると雨。昨日ベランダから摘んで生けたフランネルフラワーが数本、うす暗い部屋の中でぼんやり白く浮かぶ。
 じわりじわりと日常に戻っていく部分と、何も変わらない部分とで、からだが無茶苦茶になっている。熱くてつめたくて、うるさくて静か。
 今日一日、タンクトップを前後逆に着ていた。お風呂に入るまで全く気がつかなかった。

五月七日(火)
 労働、買いもの。帰宅して昼ごはんを食べ絹さやを茹でたまごやきを焼き洗濯ものをしまい歯医者へ。とても眠たい。
 緑と黄色の組み合わせが好きだな、と思う。絹さやとたまご、とか、グリンピースとレモン、とか。
 ちくわにきゅうりを詰め、豚肉とちんげん菜を甘辛く煮る。

五月八日(水)
 少しひんやりとした朝。ショートブレッドを焼き、トマトを切りブロッコリーを蒸す。たまごやきを焼く。
 午後、バナナブレッドを焼く。本当はもっとやるべきことがあるはずなのに、こんなことばかりしている。つくったり洗ったり片づけたりすることに救われているのだと思う。

五月九日(木)
 労働、買いもの。いつの間にかハナミズキの花は散って、葉ばかりになっている。空はすこんと青くて、そこら中が緑。
 トマトを切りしめじとまいたけを切り、鶏肉の塊を煮る。お酢を加えた甘辛いつゆで。
 私はここに食べたものやつくったものをやたら細かく書いているけれどもちろん日々の生活のほんの一部でしかないし、本当に話したいこと伝えたいことなんてちっとも書くことはできないし書かない。日記や記録はノンフィクションではあるけれど、言葉にした時点でそれはものがたりだとも思っている。だから書くのだし、残すのだとも。境界線なんてない、いつも混濁している、現実と過去、真実と虚構、醜と美、あかるさと暗さ、生と死。

五月十日(金)
 夜中に金縛り。外で猫が喧嘩をしている。
 労働、ドラッグストアに寄り買いもの。ご飯を食べる気分になれず、コーヒーをいれチーズ蒸しパンを食べる。ここ数年で身についたことは、パンや菓子はお皿に出して食べる、ということ。
 肌荒れをしている。しばらくこういう肌荒れはなかった。それは生理が滞っていた時期と重なる。

五月十一日(土)
 パンを焼いて、ジャムを塗って、それを一人で食べたい。ジャムとバターと牛乳とレモンしか入っていない清潔な冷蔵庫が欲しい。冷凍室にはアイスクリームだけあればいい。食器棚の上には夏の終わりから秋の間だけ、いちじくが転がっている。私が望む生活は、そういうもの。

五月十二日(日)
 雨、労働、疲労。チョコレートのかかったサーターアンダギーを買って帰る。


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