20240527-0602
五月二十七日(月)
ぜんぶお前のせいだ、お前が悪い、そう言われているような気がしたし、事実そうなのだ、と思う。
『川のある街』を二日で読んでしまった。最後の芙美子さんの話が好きだ。
五月二十八日(火)
さようなら、と言われる夢を見た。
さようなら、と言われても、かなしいとかさみしいという感じではなかった。なんだかとても、綺麗だと思った。受け入れるとか腑に落ちるというのとも違う、自分に向けられた言葉なのに客観的に見えて、そう、聞こえて、ではなく、見えて、その瞬間言葉は目に見えていた。ような気がする。一枚の絵みたいに。綺麗な一枚の絵みたいに。それでまばたきをして、内側に遺しておこうとして、まぶたを開けると、夢から覚めていた。
変わっていくものが苦手だ。昨日と違う今日、今日と違う明日、来週、来月、春が夏へ夏が秋へ秋が冬へ、再び春、でも去年とは違う春、三年、五年、十年、そうやって続いていく、変わり続けていく世界の中で、取り残されたように立ち尽くしている。
トマトを切りたまごやきを焼く。絹さやと油あげの味噌汁をつくる。きゅうりを切り塩もみし、梅とお酢と砂糖で和える。豚肉とまいたけを炒める。
五月二十九日(水)
やさしい人になりたい。
五月三十日(木)
ベランダのラベンダーが枯れてしまった。
毎月あっという間だな、と思っているのに、四月はなぜか長く感じた。でも五月はまたあっという間だった。
トマトを切り、ピーマンを切り炒めマリネにし、たまごやきを焼く。豚肉を甘辛く煮る。
五月三十一日(金)
雨、労働。帰る頃にはやんでいるかなと思っていたけれど、こまかな霧のような雨。
アールグレイでつくったミルクティーが美味しい。ミルクティーはアッサムと思い込んでいた。
六月一日(土)
六月。
スーパーで、ピンクの芍薬が二本で三百五十円。あまい香り。トマトを切り人参を切り、ほうれん草をゆがく。あまい香り。ゆかりを混ぜたおにぎりを握る。
歩きたい、と思う。歩いて生活したい。そんな簡単なことも叶えられない自分はなんなんだろう。
晩ごはんは親子丼。
六月二日(日)
芍薬はふんわりと開いている。花びらに蜜が一粒ついている。
人参とひじきをサラダにし、たまごやきを焼く。豆腐とほうれん草と海苔の味噌汁をつくる。今日のおにぎりは牛そぼろ。晩ごはんは豚肉とズッキーニを炒める。
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