20240624-0630
六月二十四日(月)
霧雨。
労働、買いもの。帰りは雨はやんでいた。たまごやきを焼き、ピーマンを梅とおかかで和え、豚肉とズッキーニを炒める。化粧パフを洗う。甘酒を牛乳と混ぜて飲む。
六月二十五日(火)
掃除。ミルクティーをいれて本を読んでいたら、頭痛がしてきたので薬を飲み横になる。生理前によく起こる頭痛だと思う。三十分ほどで楽になったけれど、その間、外ではカラスが騒いでいた。ごみ捨て場が荒れていたから、そのせいだろうなと思う。
トマトを切り、レタスを洗いちぎり、人参をナムルにする。たまごやきを焼く。とうもろこし入りの鶏つくねをはじめてつくる。いつもと違うことは緊張する。なら、しなければいいのに。目に見えないものを大切にしたいと思うのに、見えないものは不安だと思ってしまう。
六月二十六日(水)
労働、買いもの。今日は久しぶりに、まぶたにOSAJIの黄昏を塗った。仕事の日は何も考えなくていいように、同じメイク(OSAJI向こう岸)をしているのだけれど、今日は朝起きた時から、黄昏の気分だなと思った。
たまごやきを焼き、いんげんを茹で白和えにし、長芋を焼く。食パンとねぎを冷凍する。
昔に戻りたいとはちっとも思わないけれど、子どもになりたい、ということは思う。
六月二十七日(木)
労働、買いもの。
たまごやきを焼き、きゅうりを梅干しとかつお節と醤油で和え、豚肉とズッキーニを炒める。
OSAJIの秋コレクションが発表される。一年の中で秋が一番好みのものが多いことはわかっていたけれど、やっぱりいい、色も言葉も。「内なる城」というテーマで、それは私の思う、私の中の部屋や庭やみずうみと似ていると思った。「寄る辺」「出来事」「夢のあと」が今のところの候補。そしてスティックファンデ!
私は不細工だし、メイクやコスメが好きなわけではないけれど、OSAJIのことが好きだ。
六月二十八日(金)
労働。くたくた。
トマトを切り、キウイを切りはちみつと和える。豆腐とねぎの味噌汁をつくる。
六月二十九日(土)
久しぶりの晴れ。
掃除、買いもの。スーパーの本棚の前で、こんがりと日に焼けた女の子を見る。夫は郵便局と実家へ。私はトマトを切りきゅうりを切り大葉を切る。トマトと大葉はオリーブオイルと塩で和え、きゅうりはピクルス液に漬ける。人参も細切りにしてしまっておく。油あげとねぎの味噌汁をつくる。
OSAJIニュアンスシャドウスティックのもう一人、発売当初からずっと悩んでいて、でもこういう色は買いがちだからと諦めつつ諦めきれず、まあ定番品だからいつかいつかと思っていたら廃盤のしらせがあったので慌てて買ったのだけれど、いい色。名前もいい。この時のコレクション、とてもとても好きだった。今日は上まぶたにもう一人を引いて指でぼかして、ニュアンスシャドウの寄り道を上からブラシで重ねた。下まぶたももう一人を引く。
夫が実家からもらってきたレタスを洗いちぎり、玉ねぎを切って人参とツナとマリネにする。玉ねぎを切りながら号泣する。スーパーの玉ねぎだとこうはならないのだけれど、夫の実家の玉ねぎはいつもこうなってしまう。だばだばと涙があふれて、目の下が汚れる。かなしくて泣いているわけではないのに、かなしげな声がもれる。夫の目からは一滴の涙もあふれない。不思議だ。私はめがねだってしているのに。
口内が荒れている。
六月三十日(日)
眠ったり、起きたり。Aの夢。私達は何かの列に並んでいる。私が前で、Aがその後ろ。次第に私達の肌は、吸いつくように触れ合って、安らかで、でも現実で、私達はそれなりの年数をともにしたのに、Aの肌に触れたことなど一度もないような気がする。
トマトを切り、ピーマンをおかか和えにし、たまごやきを焼く。昼すぎ、ドラッグストアへ行く。雨がぱらぱらと一瞬降る。猫の鳴き声がする度に窓に近寄り、様子を見る。なすと豚肉を炒める。
小学五年生の時、一人一人の顔写真を丸く切り抜き、その周りに各々好きな色と形で花びらを貼りつけたものを、黒板の上に飾っていた。私とAは隣同士に貼られていた。私の花びらは、黄色とオレンジを交互に貼ったもので、丸みを帯びた形をしていた。Aは、青くて細くてとがった花びらだった。
でもそれが本当なのかどうか、私には確かめることができない。全部嘘かもしれない。私は私を信用できない。私の中はそういうものがたくさんある。
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