宣伝会議賞のこと2

そんなこんなでとにかくもらったわけです。協賛企業賞。

私たち、お金だけの関係じゃありません。

っていう作品です。セブン銀行のATMはお金の出し入れだけじゃなく、チャージや各種手続きとかもできるんだよ、っていうのを踏まえて作ったもの。
自分としては「●●だけの関係」っていう、ちょっときわどい感じを出したつもりだったけど、あんまり伝わってないかな?なにより、これ選んだセブン銀行さん大丈夫かな?あとで叩かれたりしないかな。と少し心配。
そして、やっぱり凡庸な感じかも、と自信がしぼんでゆく。

贈賞式まであと5日くらいに迫った休日。贈賞式では名刺をたくさん配って顔と名前を売ってきたほうがよいという情報が。
名刺あるにはあるけど、せっかくだからかっこいいのが欲しいなと思い、活版印刷してくれるところを探す。一番近くにあった荻窪の店へ向かう。
店に向かう途中、右翼の街宣車がなにやら怒鳴っている。今日は何の日?ただの日曜じゃないのか?

お店に着いて、少し強面のご主人らしき方に、これこれこういう訳で金曜までに活発印刷で刷った名刺が100枚欲しい旨を話す。なかなか急なお願いだ。その方も忙しいらしく、金曜までは難しいとのこと。私名刺はなんだかんだ、2時間くらいブラブラしてたら出来上がるもんだとナメ腐ってました。ごめんなさい。一応、他の印刷所知らないか聞いてみる。怖い顔でメモを書くご主人。おもむろに電話を手に取る。
何やら話すと私に受話器を渡す。

「あ、あの活版いん、印刷の名刺、金曜までにひゃ、100枚欲しいんですけど」。
「はい、大丈夫ですよ、webからご注文をお願いします」。

おお、なんとかなりそうだ。ありがとう印刷所の方。ありがとう怖そうだけど実はいい人の典型・荻窪の印刷会社のご主人。一銭の得もなく、むしろ電話代掛かっちゃってるのに他の印刷所紹介してくれた。「ホントはウチでやってあげたかったけど」だって。「は、はい、またよろしくお願いします!」なんて純情高校生みたいに挨拶して帰る。世の中、お金だけの関係じゃないよね。。

あらまた、贈賞式にたどりつかないや。

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