見出し画像

そうだ、七面鳥を作ろう

最初にお知らせ。
七面鳥のぬいぐるみを含む、色々をギャラリーで展示しております。
千歳烏山駅徒歩5分のギャラリーフィルモさんにて、〜1/29㈰まで。
詳細はInstagramに載せています。

ギャラリーフィルモさんの展示に参加する経緯は、前回書きました。

今回は、展示のメインにふさわしい、七面鳥のぬいぐるみの製作過程について書きます。

そもそもなぜ、七面鳥を作ろうと思い立ったかと言いますと、この絵本を読んでから七面鳥のことが気になって仕方がなくなったからです。

 

この絵本、すごく面白いです。
ビアトリクス・ポターが書いたものではないのですが、公式の続編として2013年に出版された絵本です。

(簡単な絵本のあらすじ)
ウィリアムはマクレガー夫妻に飼われている七面鳥です。クリスマスが近づくある日、ウィリアムは、友達のピーターラビットとベンジャミンに会って、
「マクレガーの奥さんは僕をクリスマスの主役だよ!と言いながら毎日ご馳走を沢山くれるんだ」
と言って自慢します。
ピーターとベンジャミンはそれを聞いて顔を見合わせるのでした。

冒頭から、あぁ…ピーターラビットって元々はこういう話だったよな、と思い出させてくれる内容です。

これまで、七面鳥についてはクリスマスに食べられる鳥という知識ぐらいしかなかったのですが、この絵本を読んで以来、すごく羽が立派な鳥らしいということで気になり始めました。

丸いフォルムも素晴らしく可愛らしい。

ついにはフィギュアも購入してしまいました。

羽をスモッキング刺繍で表現したらすごく良い作品ができそうだな!と思っていて、さらに透ける素材で作って、中に電球を仕込んで光らせようという計画をしました。

廃材と針金でベースを作り、
紙粘土で原型を作りました

展示するのを機会に、ぜひ七面鳥を作りたい!
早速、粘土で原型を作り、オーガンジーという透ける生地を這わせて、それをレジンで固めて剥がすというプランを考えて実行しました。
きれいな抜け殻のようなイメージです。
しかし、レジン工作が初心者すぎて、気泡だらけ。全然きれいに仕上がりません。小さく試作した時点で、このやり方は断念しました。

ひと晩考えて、前から興味のあったぬいぐるみ製作にチャレンジすることにしました。
先ほどの粘土の原型でパターンを作ります。

針金の脚はカットし、首から上以外にラップをぐるぐる巻き付けます。さらに梱包用テープを巻き付けてラップを固定します。
テープの上から、油性ペンで半分のところに印をつけ、ハサミで切ります。

半分に切ったところ

右半分の方が形が良さそうだったので、そちらをパターン化しました。
切れ目を入れると平らになりそうなところで、切り替え線を入れます。

切れ目を入れて平らになるか置いてみる、番号もふる

画用紙に写しとって、パターン化。縫い代もつけます。

尻側と首側がわからなくなりそうだったので、
「しり」「くび」と書いています
布に写して裁断して、
縫い合わせて、綿を詰めます
この時点ですでに可愛らしい
尻側

首から上のパターンは、とても適当に作りました。原型の粘土を紙の上に倒して、直接写しとってなんとなーくで作ってしまいました。
しかし、ここでひとつこだわりが。

白レースを重ねて裁断しました!
青いお目々も神秘的で美しいね。

七面鳥って首から上は羽が無くて、質感違うので、そこをレースで表現しました。ここで私は優勝を確信しました。可愛い!!!

首の境目にもレースを縫い付けています

綿を詰めるときに、底部に重りが欲しかったので、ぬいぐるみ用ペレットを一緒に詰めました。
とても座りがよく、お上品な佇まいになりましたわよ。

こっから、羽(スモッキング刺繍パーツ)をつけていきます。布単体ではヨレヨレで立たないので、芯をつけることにしました。

かばん用の硬い芯

芯に被せるようにして刺繍パーツを縫い付けていきます。

うふふ。ゴージャス!

さらに羽を増やして…

うふふ
お尻

完成です!!!
高貴な七面鳥ちゃんができました!

実際の展示風景

ちなみにキャプションに、
「白い七面鳥」
とありますが、

本当は
「蒼白の七面鳥」
というタイトルで、
(『クリスマスの主役』の本当の意味を知ったときの七面鳥)
という解説を付けようとしていました。

しかし、七面鳥の顔をみているうちに、なんだか可哀想になってきちゃってやめました。

開催中の展示では、こんな風に

実際に持ち上げたりして、お触りOKです。
(やさしくタッチしてね)



ということで、世田谷区の千歳烏山駅徒歩5分、ギャラリーフィルモ展でお待ちしております!
(作者は日曜にちょこっと在廊するだけで、基本おりません!ごめんなさい!) 

よろしくお願いいたします🦃🦃🦃

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?