両親への想い
私は小さい頃から三人兄弟のなかでも一番親に心配をかけている。
幼少の頃は、成績が悪い。勉強がキライ。成績悪くても気にしていない。反抗的で言うこと全然聞かないし、親に自分のことを一切話さない。そんな子どもだった。
高校以降は、門限を全く守らない。朝まで帰ってこない。引き続き親に自分のことを一切話さない。派手な服装になる。
現在は、離婚することにより、多大な心配をかけている。
そして、これ以外にも、両親は私がHSPの傾向が強いことを知らない。だから私の独特の個性にも苛立っていただろう。たぶん、HSPという言葉すら知らない。
昔から厳しい家で、父親との交流の記憶はほとんどない。困った時、お金はくれた。
自分がこんなに大人になった今でも、父とのコミュニケーションの仕方がわからない。父がいると緊張する。きっと、父が怖いのだ。
母親は常識や礼儀をなにより重んじ、人としてどう生きるかを私に説いてきた。
母の意にそぐわない意見は全て否定された。
親は、知らない。私が『人格を否定された』と感じていたことを。
もう大人になった今は、親を責める気は全くない。
むしろ、両親が、元気で穏やかに老後を過ごすことができるようにしてあげたい。
でも、私には何ができるのだろうか。
父との話。
父親との交流がほとんどなかった私には、いざとなったら父親を支えて歩くことも、『大丈夫?』と手をさすってあげることも、もしかしたら出来ないかもしれない。触れることすら、できないかもしれない。
父が子どもとのコミュニケーションが下手なのは、父親が幼少の頃に、母(私の祖母)から人格を否定されるような育てられ方をしたせいだ、と私は思う。
父自身のせいでは、決してない。
そのため父は、自分の子ども達への愛情は、金銭での援助という形で精一杯返してくれた。
愛情には、いろんな形がある。
言葉使いは乱暴でも、裏には愛情がいっぱい詰まっていて、そんな乱暴な言い方でしか愛を表現できない人、行動で愛を示す人、お金でもって言い表せない愛を表現する人、
そうするしか術のない人は、たくさんいる
けど、全て愛に変わりはない。
若いころは、『お金で解決しようとせんといて!』と恨んでいた。でも今は、それを『父からの愛』として、素直に受け取れる。
私は両親に、面と向かって『ありがとう』と何気なく言える関係ではないけれど、感謝の気持ちは止めどなく溢れる。
お父さんも、しんどかったんやな。
苦労してきた分、ほんとに、穏やかな老後を過ごさせてあげたい。