能登に向かって|石川旅行記④

最近、夜中にトイレに行きたくて起きてしまうことが多い。ストレスなのかなんなのかわからないが勘弁してほしい。トイレから帰ってきて再び眠りにつこうとしたとき、つけていた扇風機の風が冷たすぎて寒かったので消すことにした。ようやく秋になったかもしれない。順調に季節は移ろってゆくが、私はどこかに留まったままだ。

前回の続きから。オープンシートの座席であれこれと考えた結果、私は始発で「のと鉄道」へと出発することに決めた。のと鉄道の路線内には、この旅行のやりたい事リストにピックアップされている「和倉温泉」と「穴水」がある。ここにいてもたぶん眠れないので、どうせなら動いてしまおうという魂胆だ。それに加えて、始発で出れば、おそらくのと鉄道から帰ってきたあと金沢に行き、(土曜日は20時閉館の)21世紀美術館をゆっくりとまわることができる。もしかしたら、そのあと金沢おでんも食べれたりしちゃうかもしれない、なんて考えていた。
快活クラブから1番近いIRいしかわ鉄道の「森本駅」へ15分歩き、始発電車を待つ。あたりまえなのだが、眠れてないのでやっぱり疲れが取れていない気がする。本日最初の目的地は、のと鉄道の出発駅である「七尾駅」だ。電車に乗り込み、七尾へと向かう。七尾は、前述の「恋文の技術」に何度も登場するので、1つ目の聖地巡礼的な感じである。
七尾に着くと、のと鉄道の始発まではまだ少し時間があったので、駅前のロータリーを1周した。

「松林図屏風」などで有名な長谷川等伯の像

七尾にて

これが小説の中にたびたび出てきた七尾の風景か、などいかにも聖地巡礼的なことを思いながら、しみじみと歩いた。のちに知ることになるが、「君は放課後インソムニア」というアニメもここ七尾が舞台という事で、家に帰って1話を見てみると、七尾駅や七尾駅近辺が登場し、この長谷川等伯像も少し出てきて「おー!」となった。事前に調べて、見ておけばよかった。

さて、のと鉄道を利用するには、もちろんだが18きっぷとは別の切符が必要になる。私は、土日祝日に利用できる「つこうてくだしフリーきっぷ」という1000円の、1日のと鉄道乗り放題きっぷを買うことに決めていた。和倉温泉でも降りれば、終点の穴水でも降りる予定の私には、とてもお得な切符だった。このきっぷは駅員さんから買うことになっているのだが、間違えてJR口の駅員さんに尋ねてしまった。しかし、丁寧に対応してくださり無事、電車で七尾駅に到着したのと鉄道の車掌さんからきっぷを購入することができた。有難うございました。

のと鉄道「七尾駅」

のと鉄道のいくつかの駅は、ポケモンのラッピングがしてあってとってもかわいい。柄でもないのにとか言われるかもしれないが、私は旅先のスタンプ集めが好きで、見つけては喜んでスケッチブックに押している。七尾駅にはピカチュウのスタンプがあったのでもれなく喜んで押した。

のと鉄道の電車

そして、ようやくのと鉄道の電車のお出ましだ。青と白の電車にのと鉄道のロゴのオレンジが良く映える。いい!かわいい!私は全く鉄道好きとかではないのだが、この車両はなんだか可愛くて好きだ。「つこうてくだしフリーきっぷ」を見せて乗車する。和倉温泉へと向かおう!といっても和倉温泉は七尾の次の停車駅ではあるが。

つづく。

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