2020鹿島アントラーズ総括 2話

鹿島アントラーズ2020シーズン総括をします。

1話こちら→https://note.com/410kibun/n/nfd6f4937765b


今回の2話では、舵取りを任されたザーゴが具体的にどのような勝ち方を提示したのか、についてまとめます。ようやっとサッカーの話です。


ザーゴの勝ち方


ザーゴが鹿島アントラーズが求められたモノ、それは(1話で説明したように)「形のある強さ」だ。
ではザーゴは、具体的にどのような勝ち方の形を提示したか。

まずは骨組みの構造から、順を追って整理していく。



◎全てのチームのアクションは「タイトルを獲得するため」が最終目標となる。これが全ての土台となっていく。

◎ではどうやってタイトルを獲得するか?
それは「試合により多く勝つ事」で達成される。これが短期目標であり、根っこの部分にあたる。

◎さらに進み、ではどうやって勝つか?
それは「ゲームを支配する事」で達成を試みる。これが2020鹿島のゲームモデルであり、幹の部分にあたる。

◎さらに進み、ではどうやってゲームを支配するか?
それは「自分達からアクションを起こし、自分達のペースを作り出す事」で達成を試みる。これが2020鹿島の戦略であり、枝の部分にあたる。

◎さらに進み、ではどのようなアクションを起こす事で自分達のペースを作り出すか?
それは「こういう時はそうなるようにし、そういう時はこうするようにするといったような原則を選手達に浸透させる」。これが2020鹿島の戦術であり、葉・実の部分となる。最も外から目にしやすい色や形にあたる。



これがザーゴアントラーズのサッカーという木の構造である。


成功を収める事への意識の高さが土台となっており、地上(目に見えるピッチ上)で見える中で最もサッカーを支えてるのが、幹となる勝利への気持ち・執念。
そしてそから栄養(意識)を全体に巡らせ組織としての機能を成立するために必要な枝となるのが戦略で、実際にピッチ上で現象として現れる葉・実が、戦術にあたる。


これらは、1つの木としての機能を保持・生育させるために、1つも腐らせてはいけない。
(チームの状態を語る時に、幹(勝利への気持ち)と葉(戦術)という2要素で語られがちだが、枝(戦略)がチームのマネジメントに大きな影響を与えていると考えているので、もっと重要視されるべきなんじゃないかなと思う)

さてこれらが構造であり、それを踏まえてザーゴはどのような葉・実を付けたか。


ザーゴのがピッチ上に思い描く絵


一般的に、そのチームのサッカーの戦術を紐解こうとする時は4局面での解説が用いられる。


①ボール保持…ボールを持っている時

②ネガトラ…ボールを失った時

③ボール非保持…相手がボールを持っている時

④ポジトラ…ボールを奪い返した時

①ボール保持

②,③,④,①,…


時間の長い短いあれど、サッカーという競技がこの4つの局面の循環で試合が進むという事はすんなり理解してもらえると思う。それに合わせて、4局面でチームを捉えるというのが一般的だ。


しかし個人的には、この4局面の合間に「次の局面への準備」というフェーズが存在すると捉えていて。

つまり

①.ボール保持

②.(ネガトラ準備)

③.ネガトラ発生

④.(ボール非保持準備)

⑤.ボール非保持

⑥.(ポジトラ準備)

⑦.ポジトラ発生

⑧.(ボール保持準備)

①.ボール保持

②,③,④,⑤,⑥,⑦,⑧,①…

という8局面で選手の個々の行動意思決定(プレーチョイス)がなされていて、その結晶がサッカーの試合を構成していると考えている。

なので今回はこの8局面に沿って、ザーゴの目指すサッカーへの解釈を整理していきたい。


8局面の解体

①ボール保持

・自分達でボールを握る時間を増やし、試合のテンポを自らのものに掌握する。そのために立ち位置で相手の守り方の「ズレ」を作り、ボールを動かす。
・そして作ったズレを活用しボールを動かしながら、常に効果的な縦パスを出そうと+受けようと狙う事。その際はボールを失うリスクの少ない、低く速いパスが好ましい。
・しかし縦パスを受ける選手は背中に相手守備選手がチェックに来ていた場合、無理にターンを狙わず落としを試みる事。なので縦パスが入った瞬間に落としを貰いに行くための立ち位置に、3人目が近寄る原則を浸透させる。同時に、この縦パスの受け手に相手守備選手が元の立ち位置離れて着いてきている場合は3人目ないし4人目が必ずそこを意識して使う意識を持つ事。
・ここまでの鹿島の策に対して相手が「前線に人を集めてプレスで積極的に制限する」という対処法を取ってきた場合は、迷わず相手の人出が薄くなっている前線(相手後方)にロングボールを蹴り込む。それに合わせてMFの選手は、そのロングボールのセカンドボール回収役に切り替える。





ちょっと待て。まだ序の序の序の序の口までしか書いてないが、これこのままもっと深く掘って書き続けて良いのだろうか…なんかちょっとリスクを感じ始めたぞ…いや俺がそんな的確な事書けるわけじゃないんだけど…だってほらTRも2月以来非公開だし…
ただなんか細かく書きすぎて…みたいな…
なんかちょっとでも、ほんのちょっとでもリスク感じてしまったらあんまり良くない気がしてきた…

という事で、急遽、急遽予定変更です。ちょっとOPENに書くのは良くない気がしてきましたので、超ざっくりで、本当の本当の大枠だけにします…(モチベ有り余ってるで、鹿サポの知り合いしか居ないアカウントには投稿します)(鹿サポの方でもし読みたい人が居たらリプライなりDMなりくださいう。すぐにURL送ります)




では改めまして

①.ボール保持
基本的にはまずは繋ぐことで自分達の時間増やし、試合のペース・テンポを握りに行くスタンス。
ただ相手の出方によってはガンガン蹴り込んでエリア大幅獲得する引き出しも持っておく。これにより「蹴れるポゼッション」の状態をベストとする


②.(ネガトラ準備)
繋ぐ段階でボールを動かす流れをしっかり作り、そのボールの流れに合わせて人の密集度を高める。
これによりパスの出し手が近くに要るというメリットと共に、奪われた際に「より狭い場所で、より多くの人数で即時奪回に飛びかかる事ができる」というネガトラ時のメリットを生み出す事ができる。


③.ネガトラ発生
失った場所・状況・試合展開によって、そこに近い1人目は即GOなのかSTAYなのか、2人目は即GOなのかSTAYなのか、3人目は…といった、全体の意思疎通を高め、組織としての練度の高いネガトラで即時奪回なのかを見極める。
(2人目は行ってるけど1人目は行ってない、とか、1人目は行ってないけど2人目が行ってないなどの意識のズレを減らす
そして、GOならとにかくやる。やり切るまで、やる。狩る。そこから攻撃再スタートさせる。たとえ狩り切れなくても後ろに撤退させる。前には行かせない。せめて遅らせる。パワー。


④.(ボール非保持準備)
ネガトラの襲い掛かりで制限できなかった部分に臨機応変に選手が出て行き、とにかく遅らせる。
そして①~③の過程で高く上げていたSBが戻り切っていないケースが多々あるので、CHが逐一気にしてズレて穴を埋める
やらせちゃいけない優先順位を整理し、遅らせる。


⑤.ボール非保持
4-4ブロック。これは色々あるので一旦置いとく。
とりあえず魂の4-4ブロックや!


⑥.(ポジトラ準備)
状況を見極めて、逆側SHや担当片側FWが、カウンターの中継地点に入る。
守備で押し込まれてもなお浮いてる選手は、奪い返した時にノンストップで相手ゴールまで迫れるようなポジショニングを常に意識する。


⑦.ポジトラ発生
奪い返した場所の近くに中継役が入り、一気に他の前線の選手はその中継役を追い越しゴールに迫る。
ここでの精度は選手起用にも非常に大きな要素として組み込まれる可能性が非常に大きい。


⑧.(ボール保持準備)
一直線に相手ゴールまで迫れなった時は、自分達の時間に戻すためまたしっかりと繋ぎなおす。ズレを生み出せる立ち位置に選手を戻していく。


①.ボール保持
基本的にはまずは繋ぐことで自分達の時間増やし、試合のペース・テンポを握りに行くスタンス。
ただ相手の出方によってはガンガン蹴り込んでエリア大幅獲得する引き出しも持っておく。これにより「蹴れるポゼッション」の状態をベストとする


②,③,④,⑤,⑥,⑦,⑧,①,…

というように続いていく。

これがザーゴの目指すサッカーの各8局面での設計図だ。…こんなんじゃ下書きですらないがな!


本当はこんなざっくりじゃなく、もっと情熱込めて、これ以上ないくらい掘り下げる生き込みだったんですけどね…なんかソレ気にしてOPENにしない総括というのもまたなんか違う気がするし、OPENはする、でもチームの迷惑になる可能性が出るラインは越えたくない。そういった感じでこの中途半端な感じになりました!すんません!!




はいというわけでモヤっとして2話は終わりです。全3話の総括のくせに、1,2話を整理に使い切って、評価は3話しか残ってないやつ。次回はこの8局面の絵がそのくらい達成されたのかの評価を。

という事で、次回は1話で整理したクラブの目標設定(ビジョン)に対して実際の2020シーズンがどうだったのかの評価、そして今回の2話で整理したピッチ上への目標設定に対しての評価をします。やっとね

見ていただいた方、お疲れ様でした