世界滅亡前の猛暑

あまり家から出ない生活をしていると、世界に取り残されたような感覚に陥る。
今、この窓を開けたら外は荒廃していて、私だけが生き残っている。砂嵐、剥き出しの鉄筋コンクリート、私、空。目を瞑って、開けば、元通りになって欲しいと願ってみたり。

そんな妄想を繰り返して、5日ほど経った。
ようやく体調が元通りになった。荒廃した世界はパラレルワールドのどこかへ消えた。

念のため在宅勤務にさせてもらったが、お昼ご飯を買いに外へ出た時は本当に世界が滅びるのではないかというくらい暑かった。そろそろコンクリートが溶けてもおかしくない。

もう普通の夏は過ごせないと思う。
少し外に出れば、紫外線で黒焦げになる。
きっともう外出を楽しむシーズンでは無くなったのだ。
家に引き篭もるべき。出勤も登校も止めるべき。このままではいつか、取り返しのつかない量の死人が出る。それが、今年でもおかしくない。

人類の滅亡へ危惧する気持ちを抱えながら、今日はレモンパスタを食べた。
レモンの爽やかさで納涼を感じようとした。
嘘。今本当にハマっているだけ。
冷凍のレモンパスタ、おすすめ。

さて、明日は久々の外出。
どうか世界が滅びませんように。
祈りは届かず、明日も暑いだろう。



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