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夜な夜なドライブ(PIN百物語)

私は学生時代、北海道の実家に住んでおりました。

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在学中に自動車免許を取得、ドライブに行く時は
父の車を使用するために夜中。

運転がヘタッピなので、
いつも近所をぐるっと回って帰ってくるだけ。



ある日、学校でその話をしたら男の友人が
「俺ナビ席乗るから、サシで支笏湖(シコツコ)にドライブ行こうよ!」と言い出しました。

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んー、ドライブねぇ・・




いえ、支笏湖にドライブに行く自体はそんなに嫌だったわけではないのです。
ただ、その友人はなんというか


三人以上の時はそれなりにワイワイ話せるのですが、
サシで話すと会話が続かないと言うか・・

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皆さんも、そんな微妙な距離の友人、いらっしゃいませんでしたか?
そんな人だったのです。うーん、どうしよう。

まあ、悪いやつではないし、話が続かなくとも
ドライブだし、なんとかなるか。
では、行きましょうと約束しました。




今思えば、ここで思いとどまるべきだった。




さて、行先の「支笏湖」
別名「死骨湖」
心霊現象でちょっと有名な場所でございます。

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その周辺は車通りも少なく、ドライブコースとして走りやすいのですが、仄暗い湖を横目にですから結構怖いのですよね。


あー忘れてた。ここ、怖いとこだったなぁ。


ドライブ途中で思い出してしまった。なんなら、忘れたままでいたかった。

そして案の定というか

友人との会話も途絶え、静寂の中のドライブ。より怖さが引き立つ状況。なんか彼、俯いてるし。

今は安全運転に集中せねば。それにしても、人気のない湖畔はやっぱり怖い。

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すると


ずっと喋らなかった友人が

「・・こんな時に言う事じゃないかもしれないけど」

と、喋り出しました。


え・・?
どうしたんだろう?


「なんだい急に?はははは」
暗い雰囲気を払拭したかったので、テンション上げて聞き直しました。
なんだ?まさか、なんか見たのか??









「俺、男が好きかもしれない」

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私「・・・」






よし、かえろうか!!




そのあと
最短最速で町に帰り、彼を家まで送りましたとさ。


いやほんと、あのシチュエーションで
あれはビックリした。。


おしまい。

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