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私にとっての「推し」とは「ヒーロー」という意味だと気がついた話と私のヒーロー・おめがシスターズについての話

この記事を目に留めてくださった方は、「推し」がいる人、「推し」に関心がある人が多いのではないかと思う。

「推し」は誰なのか、その基準は何なのか、人によってそれぞれで、今まさにこの記事を読んでくださっている一人ひとりに「推し」の価値観があると思う。

私にとっての「推し」は、ヒーローに命を助けてもらうように心を助けてくれた人、ヒーローが誰かを助けるときやピンチのときに「頑張れ」と声を掛けるように応援したくなる気持ちを抱く人だ。

この記事は、それに気が付いた瞬間の話、そして私の「推し」=「ヒーロー」であるバーチャルYouTuber「おめがシスターズ」の話になります。

推しとの出会い

私がおめがシスターズに出会ったのは、約半年前。

昨年末に祖母が倒れてしまい、慌ただしい手続きや病院・施設と家を行き来する毎日が終わって落ち着きを取り戻して残ったのは、虚しさとやるせなさだった。同時に毎週楽しみにしていたアニメ・ドラマ番組がすべて終了した。そして、大学で何のために勉強しているのかわからなくなり、すでに予定されていた実習への不安が募るばかりだった。

祖母と今までのように食事に行くこともいつか旅行しようと約束したことも叶わないのだと思うたびに泣いて、読書も絵を描くこともゲームもアニメ視聴も何もかも楽しめなくなっていたのだ。

そんなとき、たまたまYouTubeのおすすめ動画に現れたのが、彼女たち、おめがシスターズだった。

おめシスの動画は、何も考えずに脳内を空っぽにして笑うことができた。

明日が来るのが怖い夜に彼女たちの動画を流しながら横になることで、楽しい気持ちになりながら寝ることができた。通学中にも動画を見るためにYouTubeプレミアムに入って100本以上の動画をオフライン保存した。動画アップの告知ツイート一つひとつに歓喜して、上がってすぐに動画を見たり、アルバイトの帰りに見たりした。

彼女たちの言葉を借りれば、「おめがってない」毎日の中で、彼女たちの動画を見ている間、彼女たちのことを考えている間は「おめがってる」、心がうきうきしている気持ちになることができた。彼女たちは、おめシスは、私の推しだ。

おめがシスターズとは

おめがシスターズは、赤いリボンの姉・おめがレイちゃんと青いリボンの妹・おめがリオちゃんの双子2人のバーチャルYouTuberだ。

企業に属しておらず2人だけで活動しているいわゆる個人勢で、生放送の配信が多いバーチャルYouTuberの中では珍しく動画投稿を主な活動としている。

動画の内容は、やってみた・遊んでみた系やゲーム実況からガジェット紹介、レイちゃんがリオちゃんに仕掛けるドッキリ、レイちゃんが好きな遊戯王のカード開封、VRを使った検証動画、コント、そして歌ってみたなどなど、多岐にわたる。キズナアイちゃんがコラボの動画で「(2人のチャンネルは)福袋みたいで楽しい」って言ってたけどその通りだな~と思う。

バーチャルだからこそできる動画とバーチャルに留まらない動画の数々で、まさに「バーチャルYouTuber」の名を体現したような2人だ。

1本の動画と2人の言葉

私は「推し」ができるとき、「好きになった理由」とは別に「この人を『推し』と呼びたい」と思う瞬間がある。おめシスに対してそう感じた瞬間は1本の動画である言葉を聞いたときだった。

消えた女の子3人を探す「行方不明」というホラーゲームの実況動画だ。ホラーが苦手だけど考察をしていくレイちゃんと考察そっちのけで楽しんでいるリオちゃんの反応の違いや掛け合いが面白いな~と思って楽しんで見ていた。エンドロールが流れた後のことだった。

「なんかつらい事があってもみんなは死んじゃダメだよ!」
「おめシスの動画を見ろ!」「そして生きろ!」

当時の私は先述したように虚しさともどかしさと不安の中で何も楽しめない毎日だった。これから生きていても楽しいことなんてないんじゃないかと思っていた。でも2人はこう言ってくれた。

視聴者・ファンに対して、私に対して、やさしい言葉をかけてくれる2人のことを、おめがシスターズのことを「推したい」と思った瞬間だった。

9月12日の新衣装お披露目と「ヒーロー」

そうしておめシスを推していて訪れた9月12日は、おめシスファンにとっては特別な日だった。活動4年目にして活動開始からずっと同じ服を着ていたおめシスが、新衣装をお披露目する生放送の日だ。

期待とすこしの不安と緊張でいっぱいのまま19時を迎えた。

いざお披露目された新衣装はもうすご~~~くかわいくてかっこよくて最高だった。

生放送の30分間、最初から最後まで幸せな気持ちだった。

(内容もすごく「おめがシスターズ」らしくてバーチャル空間でしかできないものだったので「どんな人たち?」と気になった人にも見てほしい生放送だ)

生放送の途中、新衣装を制作したレイちゃんは説明してくれた。

「これ(新衣装)のテーマは、ヒーロー

聞いた瞬間、「おめシスっぽいなぁ」と思った。すごくおめシスに似合う言葉だと思った。

生放送が終わった後、さっそく新衣装を描いたり、いろんな人の感想やファンアートを見たりして余韻に浸りながら思った。そして気が付いた。

ヒーローの新衣装を身に纏う前から、半年前に出会ったときから、あの言葉を聞いた瞬間から、もうすでに私にとっておめがシスターズは、2人は、私の心のヒーローだった。

あの言葉を聞いて「2人を『推し』と呼びたい」と思った瞬間はまさに、ヒーローが誰かの命を救うように、2人の言葉に動画に私の心が救われた瞬間だ。そして、ヒーローが誰かを救うとき、ピンチのときに「頑張れ」と声を掛けるように、2人のことを応援したいと思ったのだ。

私にとっておめがシスターズは、レイちゃんは、リオちゃんは、推しは、ヒーローなのだった。

私の推し

2人の動画を見てくれた人は分かると思うが、2人は声がお世辞にもきれいとは言えなくて、小学生みたいな下ネタが好きだ。2人の動画を見て元気が出るし疲れが取れるのは間違いないけど、「癒し」とか「尊い」とかの言葉はちょっと違うと思っていた。「ヒーロー」と聞いて、そっか、そうだヒーローか、と思った。

正直なところ、私の「おめがってない」日々はまだ続いている。不安なことばかりで、生きる希望を見いだせない夜がいくつもある。

でも、おめがシスターズのことを思い出しては、「死んじゃダメだよ」と言うレイちゃんの声と「生きろ」と言うリオちゃんの声が聞こえる。おめがシスターズの動画を開いては、元気と勇気、「おめがってる」気持ちをもらう。

これからもずっと2人は私のヒーローだ。

レイちゃんお手製の新しいヒーロー衣装を身に纏って、リオちゃんが手を掴んで、2人でまた歩き出す。

そんな2人を今日も推している。

ここまで読んでいただきありがとうございました。おめシスはいいぞ。