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マイティ・ソー/ダーク・ワールド

愛する者のために戦うソー

ソーと恋人のジェーンは前作の『マイティ・ソー』以来会う機会がありませんでした。ある日ジェーンがワームホールを通った先の惑星で、闇の力の源であるエーテルを体に取り込んでしまい、そのせいで5000年前にアスガルドとの戦争で敗れたダークエルフという種族に狙われることとなります。ジェーンを守るために二人は再会します。世界やアスガルドではなく一人の愛する女性のために戦うソーの姿もかっこいいです。

ソーとロキのコンビネーション

ジェーンをアスガルドから連れ出して治療するために、投獄されていたロキの力を借りることになります。ダークエルフたちを出し抜くために共闘するのですが、さすが兄弟と言えるコンビネーションを見せてくれます。欺瞞の神ロキの本領が発揮されていました。ユーモラスな皮肉を言ったり、キャプテン・アメリカに姿を変えてみせたりするところを見ると、どうしてもロキのことが嫌いになれないんですよね。

ソーとオーディンの対立

アスガルドがダークエルフの襲撃に合い、大きな被害を出しただけでなく妻を失ってオーディンは激昂しました。ソーはこれ以上犠牲を出させないために、ジェーンを連れてアスガルドを出ることを進言します。しかしオーディンはエーテルが相手にわたるリスクを考え、迎え撃つつもりでいます。それだけでなく、最後の一人、最後の血の一滴までも戦うと言い、二人は真っ向から対立します。

オーディンは前作ではソーをアスガルドから追放するも、チャンスを与える父性と思慮深さがありました。今回妻が殺され、冷静さを欠いている様子はその印象とはかけ離れていましたが、アスガルドを守る王としての立場を考えると時に非情でなければならないのだと思いました。

急速にコメディに寄っていくアクションシーン

クライマックスのロンドンでの戦いでは、重力場が不安定となりワームホールがいろいろな場所に発生しています。どこに発生しているかの予測もできないため、戦いながら地球以外の世界へもワープしまくります。これ自体は面白いのですが、所どころコメディ要素が入るためアクションに集中しにくかったです。ついにはソーが地下鉄の駅にワープして電車に乗って移動する始末。なんだか盛り上がっていた気持ちが不意にされたようで少し残念でした。

ダークエルフの手下は仮面をつけていて恐ろしいビジュアルでしたが、一般人を追いかけて数人でロンドンの街を走る様子は戦隊ヒーローや仮面ライダーの下っ端そのもの。コミカルな役回りまでも似ていて笑ってしまいました。

まとめ

ストーリーに少しまとまりがないような印象を受けましたが、広大なダークエルフの星やアスガルドでの空中戦など、前作と比較するとスケールの大きなアクションシーンが見れました。また戦士や王としてではなく愛する人のために戦うソーはやっぱり正統派のヒーローに向いているなと感じました。



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