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【日記】名義の整頓をすべきか否か



3月27日 雨
今日すれ違った犬:ヨークシャテリア





 インターネッツ歴が2桁に突入すると、名義の数もそれなりになる。黒田ちゃんはふと自分の名義の数を数えてみた。

 10個。
 あたまおかしい。

 私はとにかくきっちりかっちり整理整頓したい派で、学生時代は国語・数学……のようにファイリングケースが横一列に並ぶタイプだった。名義もそんな感じで分けている。男性向け、女性向け、創作、趣味、などなど。
 とはいえ物事には程度がある。ならばどうしてこんなに細かすぎるくらい区分けしているかというと、理由は色々ある。

 が、一番は性別問題だ。

 例えば名義Aで男性向け作品の話をしていた名残で、名義Bでエロゲの話題を出してフォロワーから「え…黒田さんってそういうの好きだったの…?」とドン引きな反応をされたり。はっきり言わないだけで女性がエロゲをやるという矛盾に似た現状に気持ち悪さを感じられる。距離を置かれたなと思えるあの感覚はどうにも堪える。

 他にも名義Bで話題になった女性向け作品が好きで名義AでRTやツイートしたら「黒田さんって乙女ゲーム好きなんですね。もしかして女性だったんですか?」と言われる。ガチで。ちなみに女性疑惑が浮上した際にDMで「黒田さんって〇〇に住んでるんですよね? 今度会いませんか?」と連絡が来た事がありそれ以来性別の公表は控えている。

※一つ補足すると名義B(男性向け)の方は有難い事にフォロワーがそれなりにいて、名義A(女性向け)の方はその半分以下。変な人に遭遇する確率なら圧倒的に名義Bのが確率が高い。

 


 うるせぇ! 性別じゃなくて俺のあたしの作品だけを見ろ!!


 と何度かそれとなく、誰も傷つけないようにツイートしたことあったが無意味に等しかった。こうして趣味・クリエイティブ毎にアカウントを作った黒田ちゃんの名義はAからJまで揃っていたのだった。

 どうして相手を男性か、女性かでまずカテゴライズして、そこから対応を変える人間が一定数いるのだろう。まぁなんとなく理由は理解しているが黒田ちゃんは趣味や創作のついでに自我の発散をする、ような認識の仕方なので、その人がどういう発信をしているかに重きを置く。つまり人を第一に見るのがあまりピンとこない。相手がどうであれ何かを発信していなければ興味が湧かないし、その発信内容から相手への恋愛感情に変わる事は10年以上インターネッツに触れていて一度もなかった。

 でも多分、おかしいのは私。物わかりの良いフリをしているだけの化け物は、現実だけでなくどこにいても人間のように振舞えなかっただけだ。

 とまぁ、今までだったらここで終わっていた。今回みたいな日記を書くくらい心境の変化があたのは、最近のインターネッツの傾向が変化しているのではないかという推測があったからだ。


 これ! といったきっかけはないが、なんとなく、そういう「趣味物事に性別を当てはめて判断するのが悪とされてきてる……気がする。本当にただのなんとなくで理由はない。私がそういう世界を見ているだけかもしれない。けど男性が男性アイドルを推しても誰も気持ちが悪いと騒がない、もちろん逆も然り。YouTubeでは男性・女性が女性・男性向けゲームをプレイしている配信や動画が伸びていたり、それで収益化を達成した個人Vtuberを何人か見かけたこともある。

 いいのだろうか。名義を統一しても。気持ち悪いと思われたり、変に声を掛けられたりしないだろうか。好きなもの語りすぎて熱意を前に逃げられないだろうか、こんなに創作活動しててドン引きされないだろうか。仲良くしてくれた人に嫌われたくない。
 人からどう見られるかなんて大嫌いだったくせに、いざ何かするとなるとそればかり気にする臆病者。ひよってる。それに有名になればなるほど発言は慎重にならなければならないし、某イラストレーターさんが仰っていたように今のインターネットは発信側にそれなりの社会性が求められる。社会不適合者の黒田ちゃんに。

 でももう分類し続けることに、名義で口調や性格を分けることに、疲れてしまった。私のような誰かを演じることに年々バカバカしさを感じている。現実で疲れてる事してるのにインターネッツでもそんな事していたら私の憩いの場はどこにあるというのだ。

 あー、どうしようどうしよう。

こんなところ読む暇があるなら今すぐヘルシングを読んで下さい。