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【日記】メンヘラに好かれるメンヘラ


11月7日 微妙な天気
今日すれ違った犬:トイプードル




 あくまで行政に頼るまでもない人達に向けた雑感です。




 脳みその一部が下半身から落ちてくるような感覚と体調不良の期間が終わり、先日友人とゆっくりお茶を飲んだ。半年ぶりの再会で、最近あった出来事やムカつく上司、趣味のこと、色んな話題に花が咲いた。

 食後のコーヒーを飲んだ後、彼女にこんな質問をされた。「どうして最近、リア垢でツイートしないの?」と。言語化に際して非常に難易度の高い事象があれやこれや頭の中をめぐって「メンヘラが…」か細い声で答えるしかなかった。
 
 何があったのか詳しくは言えない。だが要約するととあるメンヘラに憎悪を向けられている。それもかなり強烈な。私だけじゃなく周りに被害が及ぶのを考慮してツイートを控えるようにした。どこで誰と何をしたと書けばそのメンヘラが何かしらの行動に出そうなのは明白だったからだ。

 友人は苦笑いして「前から思ってたけど黒田ちゃんは優しすぎるんだよ、だからメンヘラに好かれるんじゃない」と言われた。他人に優しくしようとして優しくしたことなんて、電車の中で席を譲るくらいしか思い浮かばない。けどそういえば、今まで3年おきに色んなメンヘラに好かれてきたかもしれない。

 例えば中学時代。同級生がリスカした跡を私に見せてきた。初めてのリストカットを知ったのがあの時だった。彼女の第一声は今でも鮮明に覚えている。「今日ね、切っちゃったの」。そう笑って私に報告していた。どうも家族関係が非常に悪く、親からDVを受けていて、もうどうしたらいいか分からないらしい。私は茶色の横線を見る度にやめよう、先生に相談しよう、と伝えるしかなかった。「何か困ったら大人に相談すればいい」。中学生の知識なんて所詮この程度だ。けど彼女の横線が留まる事はなく、増えていく一方。どうしたらいいか分からず、彼女と過ごす時間が増えるだけ。そうしているうちに一学年上がって彼女とクラスが分かれた。それ以来彼女は私に傷を見せることも、家族のことを相談することもしなくなった。他の女の子と仲が良さそうに談笑していた。

 例えば高校時代。クラス振り分け用の大事なテストを控えた前日。仲の良いクラスメイトから突然電話がかかってきて、私の為に勉強しないでくれ。私が寂しいから他のクラスに行かないでくれ。と泣きながら言われた。最後はお前がそんなんだから私はリスカしてしまったんだ、親にも言ったらお前が最低だと怒っていたと責められた。意味が分からない。私は必死でリスカするな、学力振り分けとはいえ本当に移動できるか分からない、などと他の話題を振って必死に反らした。けど彼女はその時だけ勘が鋭く、また同じ話に戻される。2時間にも及ぶ攻防戦だった。半ば無理やり電話を切った後、私はトイレで一人で泣いた。突如向けられた悪意にパニックになり勉強なんか手に付くはずもなく、ほぼ徹夜で登校。昨夜電話した彼女は私を見つけるや否やリスカ跡を見せてくる。終日怒りで頭がいっぱいになったのもありテストは見事に失敗。後日、彼女は笑いながら「ほらね、やっぱりこのクラスから上がれることなんて出来ないんだよ」と言った。本気で●してやろうかと思った。ちなみにその後の保護者会で偶然にも彼女のお母様と会ったが、お母様は何も知らされていなかった。勉強を頑張ったところで一番乗り越えなければならないのは邪魔をしてくる人間なのである。

 例えば大学時代。仲の良いネット友達がいた。自称男性だったのでここでは彼と表記する。彼と話すのが好きだった。恋愛感情は一切ないが、年齢が近く、私がふざけると更に面白い返しをしてくれる頭の良い人だった。だがある日突然、相談したいとDMを送ってきた。どうしたのか尋ねると、どうも家庭環境が徐々に悪化しているらしくどうにかしたいとのことだった。私は知る限りの知識を出したが、オウム返しのような質問や曖昧な回答を返された。昨日教えた事ってやっみた?→やってない。この繰り返し。そうこうしていても物事が解決なんてするはずもなく、彼は追い込まれたと言って私にリスカ跡の写真を送ってきた。もうこうするしかない、と一言を添えて。ただ3回目ともなると私も流石に慣れてきてしまったのか何の感情も湧かず、逆にここで終わりだなとすら思った。そして最後はこれ以上は私も助けられない。就職活動が控えているからこれからはあまり頻繁に相談には乗れない。とメッセージを送った。彼からは「分かりました!」となぜか敬語の一言。1週間後、彼はアカウントを削除した。特に何の驚きもなかった。

 そして現在である。話を戻してお茶をした友人も似たような経験があったらしく、そこからメンヘラが大嫌いになったと言っていた。
 彼女は私にアドバイスを送ってくれた。メンヘラは優しくて、自分を受け止めてくれる人を好きになる。だからとことん甘えて、ちょっとその優しさが自分の思った通りにいかないと構って欲しくて腕を切ったり暴れたりする。対応したところで、どれだけこっちが優しくしたって、向こうは絶対に何も返してくれない。例え何かしたところで自分が優しくされるのは当たり前、自分が優しくするのは『してあげた』の姿勢なので関わるだけしんどい。なので、塩対応しろ。無条件の優しさを止めた程度で切れる縁なら所詮その程度。…と、長年メンヘラに追いかけられ続けた私に一切の非はない、と言ってもらえてるようで涙が出そうだった。恐らく今後の人生の教訓になるだろうという確信すらある。ややお高めのカフェだったがその日は全額私が出させていただいた。

 

 でも、だ。
 これを読んだ健全なメンタルと健全な友好関係を築かれているであろう人はこう思うのではないか。「どうして中学時代で既に嫌な思いをしているのに他人にそこまで優しくするのか」と。これはシンプルに私が家庭環境に問題を抱えた自己破滅願望のあるメンヘラだからだ。彼女たちの気持ちが分かるし、傷つくのが辛いなら私なんかを消費して立ち直ってくれたらいいと思っていた。当たられたところで私は生きているだけで罪を増やす人間なので仕方がない、これが罰だ。…とカフェでお茶をした日までは思っていた。あと、恐らくだが根底に他人に優しくする=好かれる、という認識がある。自分の母親から半ネグレクトを受けたからか、他人から無条件で愛されるのが分からない。けど母親に優しくすれば好感度が上がる事を幼少期、どこかで学ぶ。だから他人にも同じことをする。多分、この構図なのだろう。

 メンヘラが悪いメンヘラが悪い、と散々書いてきたが、傷ついても相手に優しくしてしまう立場にある人も、自分の人生を振り返ってみるべきなのだろうか? 恐らくどこかにそういった『バグ』がある。いかに早くそのバグを見つけられるか、直せるかで今後のメンヘラへの対応や遭遇率がぐっと変わるのかもしれない。


 と、それっぽい〆の言葉を書いたが先日生まれたばかりの20年とちょっとメンヘラに耐えている不満と怒りがまだ己の中で蟠っているので吐き出すついでにこっちを〆にします。
 







 今までの人生、自分だけが傷ついてきたとでも思ってんの?
 そうやって他人のこと、他人に何をしてきたかを考えられないから周りが逃げていくんじゃない?



 







 他人を悪く言ったら疲れたし罪悪感すごい。もう二度とこんなの書かない。

こんなところ読む暇があるなら今すぐヘルシングを読んで下さい。