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いきなり電気自動車を(十年前に)買ってみた

初めての電気自動車・納車の日(といっても近所のディーラーに受け取りに出かけた)ですが2010年末の発売からはおよそ二ヶ月、正式発注してからは二年越しのその日が遂にやって来ました。

電源を入れて,小一時間かけてカーナビのアクセス権等を設定し,いざアクセルを踏んでディーラーのパーキングを出発!試乗もせずに買ったEVなので緊張の一瞬です!航続可能距離の表示は158kmを示しています。アクセル・レスポンスの鋭さは想像していたとおり。でも予想していなかったのはその望外の静けさでした。たとえて言えば4リッターのレクサスLSからタコメーターを取り去った感覚?

もちろんモーターの音?その実、周波数を変換するための機器が発する音は聞こえてはきます。それは窓を開ければ、の話。一番大きな音は堅めのタイヤが路面から拾うノイズです。ほかに感心したのはオートに設定しておいたヒーターがものの数百mもしないうちに効き始めたことです。携帯アプリで遠隔スタートも可能なので、冷え切ったクルマに腰掛けてあったまるのを待つ、は昔話になります。

最近の広告でも聞くフレーズ,ひとたび右足を踏み込んでみると思いもしなかった強烈な加速度にびっくりします。というかガソリン・エンジンのレスポンスを期待していたら大間違い。カタログ・データに記された最大トルクは昔の930ポルシェ・ターボのそれに近い数字。それをセカンド・ギア相当の減速比のままで最高速まで引っ張ってしまうと言うのだからちょっとした驚異です。すぐさま、マウスみたいなシフトコマンドを右下にワン・プッシュしてエコ・モードに変更。省エネ・セーフティ運転を心がけます。

日産リーフ,2011年式の初期型。試乗もせずライバル比較もせずに何故この車を選んだか?実は発表前に神奈川県の日産追浜テストコースで試作車に乗せて貰う機会はありました。でも、これは確認のために過ぎません。購入はすでに決定済み。航続距離がカタログ・データ通りではないことも承知してはいました。もちろん購入方針に変更はなし。

実は電気自動車の可能性に大きな期待を抱いたのはそれまで乗っていた電動二輪車、ヤマハEC-02の存在があったからです。補助金でブーストすれば二十数万で買えた純粋なバッテリーEV。航続距離は通勤先までの往復21kmをギリギリカバーできる実力な上に、もう一本、交換用バッテリーを搭載できる仕様なので事実上の航続距離は40km以上!多摩川の手前の自宅から横浜までの往復だって可能です。

それまでのリッター・バイクに代わり数年間の通勤のお供として日々働いてくれた、この原付一種相当のミニバイクは最高出力たったの1.6馬力。20%もあるよう急坂では体重80kgのライダーを乗せて自力では登坂できません。が、通勤途上にそんな急勾配はないし、最高速だって法定速度を充分クリア、速度違反で捕まるポテンシャルも実証済みです。

一番驚かされるのはメンテナンスの費用が全くかからないこと。エンジンだったらたとえ3馬力の非力な単車でもオイルを交換したり水冷なら冷却水の補充が必要だったり、プラグの焼け具合は?エアクリーナーは目詰まりしてないか?確認しなければならない項目の実に多くをエンジンが占めています。それがEVだと、まあたまに空気圧の点検とブレーキ・ワイヤーの伸びを気にかけるくらい。最大の問題は「うっかり充電忘れ」くらいでした・・・・・

パワーこそ劣るものの目に余る欠点はなし。もしも帰宅途中で電池がなくなったら、5kgの電池パックを取り出して電車で家まで充電に帰れば済む話。実際には自宅までの300mを手動で押したことが数回のみでした。

同じリチウムイオン電池を搭載した電気自動車が量産されるらしい。この噂を聞きつけてすぐさまディーラーへと駆け込んだのでした。しかも購入に際してはいろいろ特典が・・・・・

まずは購入時の補助金。2011年当時で国から70万円、横浜市在住だとさらに数十万円の補助が上乗せされましたが・・・・・税金の二重取り、取得税も無税なら自動車勢も最初の五年間は免除。メカに詳しくない人によく聞かれたものでした・・・・・で、排気量は何cc?排気はしません。だからゼロcc税法上は999cc以下に扱われます。でもメカに詳しくない御仁には、「一応3,000ccくらいです」と答えました。なぜか納得していたようです。

車両代金ともろもろ込み込みで何とか3000000円を切るか、という価格帯で正規購入できました。プリウスにもろもろ付け加えたらいい勝負ではないでしょうか?やがてナビとHIDヘッドライトを簡略化し、アルミホイールをスチールに換えた廉価版も登場しますが、そうなるとプリウスとの価格差もさらに僅少になったかもしれません。

実はプリウスに大差をつけるのはこれからの話・・・・ランニング・コストの大きな違いときたら・・・

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