レトロがナウい?テーマパーク生まれの日本のブーム🇯🇵

1992年、長崎県佐世保に巨大なテーマパーク=ハウステンボスが完成します。園内で稼動するクルマは多くが専用に開発されました。

二階建てのクラシカル・バス、送迎タクシー、日産フィガロの特別色塗装車。そして、リネンサプライやデリバリーに活躍するスバル・サンバーワゴンです。

市販の軽貨物車サンバーにはなかった飾りのフロントグリルを纏って活躍しましたが、やがてこれが日本を巻き込む一大ブームになったとは・・・・・

ハウステンボスの初期デザインは日本設計が手がけ 、オランダの近代の町並みを再現したもの。クルマのデザインに限って言えば時計の針を1930年代まで戻したかのような設定です。

日産スカイラインの生みの親、櫻井眞一郎率いるオーテック・ジャパンが一括受注した園内専用車はどれも古い形のフェンダーやラジエーターグリルを備える独特のもの。サンバーのフロントを飾るダミーのフロントグリルも名門ブガッティ風の格調高いデザインです。

これがレトロブームの発火点となり、スバルの市販車にはサンバーディアス・クラシックの名前でほぼ同等の装飾が施されました。瞬く間に大人気に!

すぐさま乗用車のVIVIOにも、同じコンセプトでメッキ仕上げのグリルやバンパーを取り付けたビストロが商品化されます。他メーカーも指を咥えて見ている訳にはいきません。相次ぎ似たようなコンセプトのカスタムカー風特装車を誂えました。

ダイハツのミラ・ジーノもそんな一台。メーカーはダイハツの初期の乗用車、コンパーノのデザインを模した、と主張していますが、その台形のフロントグリルとメッキで縁取られた丸いヘッドライトはどうみても英国の人気車ミニそのもの。

レトロファッションブームはその後もリッターカーやパジェロミニの様な四駆まで巻き込んで永くヒット商品の座に就きました。スズキのラパンも初代のフロンテがイメージリーダーだとされています。ホンダもN360の復刻デザインを纏ったNーONEを販売中、レトロブームは定番商品と化している様です。

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